もう見られない?世界遺産パルミラ

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もはや存在しない名所旧跡の数々

スプートニク日本にこんな記事が出ていた。

パルミラは、古代末期から残る特筆すべき記念碑的遺跡だったが、「ダーイシュ(IS、イスラム国)」の戦闘員らが2015~17年、都市遺跡を爆破によってほぼ完全に破壊した。

パルミラに限らないが、オレがシリアで撮った写真はあまり多くない。

正直…中東に飽きていたというのもある。イエメンから始まったオレの中東も、シリアに入る頃には3カ月が経ち、少々お腹いっぱい気味に。

あとは順番ね。シリアがスタートなら「おぉーっ!」となっていたかもしれない景色も、既に色々と見てしまった後だとどうしても比較してしまう。やっぱり何だかんだ言ってエジプトのピラミッドは凄いわけ。そんなピラミッドや、イエメンのサナアや、ヨルダンのペトラ遺跡やらを散々みた後のシリアは、それほどテンションが上がらなかったのも事実。

それに、まさか内戦になってグチャグチャになるなんて思ってもいなかったから…

今となっては「記録としてもっと撮っておけばよかった」という後悔も少しはあったりするが、もう後の祭り。

ダマスカス

世界遺産の都市ダマスカス。

オールド・ダマスカス

古の時代からアッシリア王国やら、バビロニア王国やら、ペルシア王国やらに攻められ、アレキサンダー大王やら、ローマやら、十字軍に攻められ、モンゴル帝国やら、ティムール朝やら、オスマン帝国に攻められ…と、まさに歴史の教科書みたいな街。

モンゴル帝国の流れを汲むティムール朝も、現ウズベキスタンのサマルカンドから遥か遠くダマスカスまで攻め込んで来て町を破壊し蹂躙。

ダマスカス市民にとっては天敵のティムールも、ウズベキスタンでは英雄なので生誕地シャフリサブスには彼の巨大な銅像が建っている。

今回の内戦に関して言えば、ダマスカスはアサド政権の牙城として(周辺部を除けば)激しい攻防戦に巻き込まれていないから、中心部に関して言えば昔とあまり変わっていないんじゃないか?と予想。

ちなみに、「また行きたい」「どっちでもいい」「二度と行かない」の三択があるとしたら…オレにとってのダマスカスは「どっちでもいい」。

ハマ

7日も滞在した、オレがシリアで最も長くいた街ハマ。

ハマ市内

街の見どころは…

水車という…基本的に何もない街。

ひとつはっきり言えることは、1週間も滞在するような街ではないということ。なんなら一度も行かなくてもいいと言ってもいい。

ダマスカスと違って…内戦になってからのハマを取り巻く環境は厳しい。ハマからアレッポにかけてのシリア北部は反体制派と政権との激戦が続いたからな。

ちなみに、ハマの水車は無事なようだ。

クラック・デ・シュヴァリエ

聖ヨハネ騎士団の城クラック・デ・シュヴァリエは世界遺産。

反体制派が占領するも、2014年に政府軍が反体制派の兵士93人を殺害して制圧。

空爆された場所は、オレも写真を撮っていた。

さすがに、聖ヨハネ騎士団も対空防御を考えて築城してないだろうからな。

難攻不落の十字軍の要塞で、近代戦を戦うんじゃねーよ!!

中はこんな感じ。

城から見下ろすと小さな街があるが、ここは内戦でほぼ壊滅状態。

クラック・デ・シュヴァリエ自体は、一部が崩れているが完全に破壊されたわけではないので再びかつてのような姿を見ることは可能かと。

パルミラ

さて、パルミラ遺跡。

破壊前と後を比較した写真が掲載されている記事。

Palmyra: Photographer’s powerful before and after photos show city’s destruction at hands of Isis

とりあえず、ISはこの凱旋門のアーチを爆破したようだ。

爆破されたので、このアーチはもうない。

オレはなぜかこのアーチを横からも撮っていた。

…あれ?

改めて見返してみると、アーチを支える側面部分の石ブロックが機械で削り出したかのようにきれいな四角なんですけどっ。新しい?!

アーチ自体の石ブロックと比較しても明らかに造りが違うな。

再建中だったのかな?

アーチをくぐって円柱廊を通り、クルッと振り返った写真。

円柱列の先に凱旋門があり、さらにその先にベル神殿が見える。

これでもISに破壊される前のパルミラだ。

基本的に破壊される前からほとんど崩れ落ちている遺跡ではあった。

“建物”として残っていたバールシャミン神殿(右)から丘の上のファフルディーン城を眺める。

2015年8月23日、バールシャミン神殿はISによって爆破。

丘の上のファフルディーン城は多少の損傷はあるが、姿としては残っているようだ。

円形劇場は割と全体がキレイに残っている遺跡ではあった。

これは円形劇場の入り口。

多分だが…オレの情報収集ではISは円形劇場はそれほどは破壊していない様子。

あと、この四面門も無事な様子。

夕日で赤く映えた四面門が、個人的にはパルミラで一番良かった。

凱旋門から円柱廊を通って、四面門を越えてさらに円柱廊を通って振り向いたところ。真ん中に見えるのが四面門だが、奥に行けば行くほど瓦礫だらけに。

この写真を見せられて「ほら、ISに破壊されたパルミラ!」と言われても信じちゃいそうだが、破壊前です。

角度によっては“円柱がきちっと残ってる風”に撮れないこともない。

この写真とかは、きちっと残ってる感が出るな。

最後はベル神殿。

確か…ベル神殿だけ中に入るのに別料金だった。

もう遺跡系はお腹いっぱい!と、変なケチ心を出して外壁だけ写真に撮って中には入っていない。

この外壁は無事のようだが、中の神殿はISによって破壊されたようだ。

くそ…数年後に破壊されるって知ってたら別料金を払ってでも中に入ったのに。

スプートニクの記事では『もはや存在しない名所旧跡』にされているが、円形劇場も四面門も円柱も無事だし、“存在しない”は言い過ぎかと。

また行けるようになったら、パルミラを訪れてもそれなりの雰囲気は味わえるんじゃないか?とは思う。

むっちゃくちゃ暑いけどな、パルミラ。

砂漠にあるから死ぬほど暑いので、そのつもりで。

個人的に、シリアが平和になったらまた行きたいか?と問われれば、一度行ってるから「もういいや」という気持ちは正直ある。全部旅費を出してくれるなら全然行くが、わざわざ自分から進んで行くか?となると…そこまでじゃない。

一方、平和になったらまた行きたいのがイエメンである。「今まで行った国の中でどこか良かった?」と問われれば、絶対にイエメンを挙げる。ちなみに、イエメン以外ではナミビアとクロアチア。

でも、絶対にシリア以上に将来的にも不安定な状態が続くであろう国、それがイエメン。

行きたいけど行けない国になってしまったイエメンの素晴らしさを次回発表。

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