かなり久しぶりに映画を観に行った。
今まで観る機会がなかったというか、興味を持ったことがなかったインド映画だが、今回は「ちょっと観てみたいな…」と思ってつい観に行ってしまった『RRR』。
あらすじはこんな感じ。
舞台は1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム。大義のため英国政府の警察となるラーマ。熱い思いを胸に秘めた男たちが運命に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることに。彼らが選ぶのは、友情か?使命か? 出典:Filmarks
ヒゲ面のマッチョなおっさん、ビームとラーマのW主人公の映画で、ある意味でインドの髭男dism映画と言っても過言ではない。
ヒゲ面のマッチョなおっさんが2人って…どっちがどっちかごっちゃになって混乱するんじゃ?と心配になるかもしれないが、キャラの性格設定も違うし、髪型も違うし、よく見たら顔も違うから何とか判別可能である。
『RRR』の製作費は90億円以上で、小室哲哉がイメージソングを歌った日本映画『天と地と』(1990)のほぼ2倍の大作だ。
なお、小室哲哉の歌い方が気持ち悪いからという理由ではないが『天と地と』は一度も観たことがない。
とりあえず、『RRR』を見終わった直後の感想としては「長ぇー!!」
派手なアクションあり、派手な爆破あり、歌と踊りありで飽きはしないにしても、やっぱ3時間は長い。
本国では途中で休憩タイムが入るようだが、日本ではぶっ通し放映だしな。
映画が始まる前にトイレに行っておいて正解だった。
インド映画と言えば劇中で歌って踊るイメージがあったが、『RRR』にもあるっちゃある。
でも思っていたほど違和感がなかったというか、まぁまぁ自然な流れで歌と踊りに入った印象。
映画のハイライトのひとつである歌と踊り部分で流れる曲は、偶然なのか『天とぅ地とぅ』みたいな『ナートゥ・ナートゥ』である。
本編映画を見る前に、この高速ナートゥ・ダンスが炸裂するミュージックPVを見て主人公に見慣れておくのも良いかもしれない。
がっつり髭が生えているおっさんがビームで、わさっと髭が生えているおっさんがラーマだ。
映画の中で歌と踊りがあることに、思っていたほど違和感がなかったと書いたが…
逆に「ありかもな」とすら思ってしまった。
映画の中に派手なアクションがあって、派手な爆破があって、その中に歌と踊りもある…色んな要素をブッ込んでひとつのエンターテインメントにまとめたと考えると面白いし全然あり。
逆に「ないな」とすら思ってしまったのが小室哲哉である。
『天とぅ地とぅ』の2年後、飛ぶ鳥を落とす勢いの小室哲哉が、こちらも飛ぶ鳥を落とす勢いのYOSHIKIと夢のタッグを組んだ。
もはや幻になったV2の(ファーストシングルにして唯一のシングル)『背徳の瞳』である。
あの小室哲哉が、あのYOSHIKIと組んだ!!という世の中の期待の高さの中、いざふたを開けてみると…
なんか小室哲哉の歌い方が気持ち悪い!!
と、皆が思っていたよりも違和感があって微妙なヒットに終わった背徳の一曲。
幸運なことに『RRR』の劇中歌『ナートゥ・ナートゥ』を歌っているのは、小室てとぅやではない。
だからなのか違和感がなかったし、逆に「ありかもな」とすら思ってしまった…そういうことである。
あれ?オレは一体何を書いているんだ?
『RRR』の製作費の比較対象として『天と地と』を選んだせいで小室哲哉に引っ張られ過ぎた…
『RRR』に小室哲哉は出てないし、何の関係もない。
結論としては、3時間は確かに長いが飽きるわけでもなく映画として面白かった。
個人的にはビームがラーマを肩車した状態で戦うシーンが「面白い発想だな」と印象に残った。髭面のおっさんが髭面のおっさんを肩車した状態で走り回って戦うという…なんとも斬新なアクションを観たい方は映画館でどうぞ。