父島上陸
竹芝桟橋を出てからひたすら外洋を走っていた「おがさわら丸」。
出港直後から波が高く甲板へは完全に出入り禁止になったものの、翌朝には海も穏やかに。
小笠原諸島の北に位置するムコ島列島が見えてくる。
写真の船影は、東京・月島と父島を2泊3日かけて結ぶ貨物船「共勝丸」だ。
3~4年前までは9人だけ客も乗せていたらしいけど、今は貨物しか運ばないらしい。
出港からちょうど24時間後の午前11時に「おがさわら丸」は父島の二見港に到着。
二見港は湾の中にあって、まさしく天然の良港。
周囲を全て断崖絶壁に囲まれた青ヶ島とはえらい違いだ。
船を降りてみれば、12月だというのに半袖で十分で暑くもなく寒くもない超絶快適な気温。
二見港の前をメインストリートである湾岸通り(写真)が走り、その辺りの集落「大村」が宿泊・食事の中心だ。
集落は歩いて回れる規模なのもいい。
1航海は中2日
今回、全くの無計画で行った小笠原諸島。
結論から言うと、せっかく行くなら「何があるか?」色々と下調べして「何をやるか?」計画を練って行った方がいい。
それが普通と言われればそれまでだけど。
現状は行く手段が「おがさわら丸」しかない以上、旅行で行く場合も「おがさわら丸」のスケジュールに沿った形になる。
「おがさわら丸」は24時間かけて竹芝桟橋から父島まで行き、父島に3泊した後に再び24時間かけて竹芝桟橋に戻る。
このスケジュールで旅行すれば1航海(6日間)、一度東京に戻る「おがさわら丸」を見送り、次に父島に来た「おがさわら丸」に乗って帰れば2航海(12日間)になる。
旅行期間の長さを聞かれたら、「1航海です」とか「2航海です」とか答えるのがオガサワラーたちの共通認識のようだ。
今回、オレは1航海だけだったので旅行の全日程は6日間。
父島滞在は3泊4日(中2日)だった。
母島にも行こうと思えば、(1航海でも行けないことはないが)2航海は欲しいところだ。
島内一周
11時に父島に着いて、さっそく午後からの半日ツアーに参加する観光客が多い中・・・
「えぇっ、もしかして皆さん事前にツアーとか予約してるんですか?!」と、内心では驚きを隠せないオレ。
やべー、いきなりヒマだ・・・
24時間営業で4万冊を揃えるバンコクのあの店みたいにマンガ喫茶ねーのか?と。
そんなもの父島にはない!と知ったところで、レンタルバイクでとりあえず島内を1周してみることに。
父島って意外と公的機関が多いのね・・・
海上自衛隊の基地、(東京都だから)警視庁の小笠原警察署、海上保安庁、JAXA、国立天文台、気象庁、林野庁、環境省、東京都の出先機関などなど。
島民に占める公務員の割合がすごく多いらしい。
へ~ぇと思いながら山間部に向かうと、何やら背中に巨大なキノコを背負った人がウォーキングしておりました。
何か前衛的な活動してる人?!と思ったら、Googleストリートビューの撮影してる人だった!!
島内を歩いて撮影中だとか。
へ~ぇと思いながら山間部を走っていると、さすが世界自然遺産の島だけあってガイド無しでは入れない自然保護区もチラホラあることを発見。
どうやら小笠原を満喫するには何かしらツアーに参加するしかないようだ。
森か海か迷った挙句、2日目はホエールウォッチング&ドルフィンスイムツアーに参加することに。
1日ツアーで1万円。
小笠原って大陸と一度も陸続きになったことがない海洋島なせいで固有種の割合が高いらしい。
カタツムリ系だと小笠原に生息するやつの94%は固有種だとか。
「それって、きっとすごいことなんだろうな」とは思うわけです。
ただ・・・オレ、カタツムリに全っ然興味がない!!
「このカタツムリ、小笠原諸島にしかいない超希少種!」って言われても、正直興奮できる自信がない。
だったら、クジラを見て、イルカと泳ぐ方がいい。
島内写真
ウェザーステーションに向かう山腹から見下ろした二見港と大村
父島の北にある兄島(無人島)
国立天文台小笠原観測局のアンテナ
海岸に続く林
グニャグニャに伸びるツル
木の幹なのか?これ
想像していた野ヤギと全然違った・・・
小笠原諸島の固有種タコノキ