帰ってきたザンビア音楽入門

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昔書いた記事が消えてしまったので、再びのザンビア音楽ネタ。

7年前、当時流行していた韓流スターたちをぶっ潰すべく、対抗馬としてザンビアのスターであるダリソウルを強力に推す記事を書いたオレ。

オレのインフルエンサーとしての影響力と地道なザム流スター普及活動が功を奏し、今や東京ドーム公演を成功させる韓流スターたちを尻目に、「ダリソウル」とググったらオレのブログしかヒットしないという認知度の高さを誇るまでに日本で広まっています。

JKとEXILE

改めて書くにあたって、既に日本で確固たる地位を築いているザム流スターたちについては省略します。

10代の女の子たちが自らをJKとまで呼ぶのは絶大なる人気の証。そう、ザンビアのJKことJordan Katembulaのファンはもう日本に溢れてますからね。

EXILEも有名ですから、敢えて取り上げるまでもないでしょう。ファーストアルバム『So Lucky』がザンビアで大成功を収め、その人気は遥か遠くアジアの日本にまで波及。EXILEことKangwa Kapambaも、本当は一人なのに日本では何人いるだ?!ってくらい情報が錯綜するほどの人気っぷり。

今回、日本ではまだJKやEXILEほどの知名度がないスターたちを紹介します。

ダリソウル(Dalisoul)

ザンビアではコンパウンドと呼ばれる貧民街のひとつムテンデレ地区で育ったダリソウル(ムワナ・ワム・コムボニ)。

2001年のデビュー以来、強烈なメッセージ性のある曲を発表し続けザンビアの社会派シンガーとして(オレの中で)伝説になっている男。

ダリソウルといえば、いつも頭にカフィーヤを巻いているのがトレードマークですが、多分・・・彼なりにカッコいいと思っているだけで、ザンビアでは普通カフィーヤは巻きません。以前の彼はベドウィン系のカフィーヤ(カフィーヤは柄で出身地が分かる)を好んで巻いていましたが、最近は柄を変えたようです。

ベドウィン系カフィーヤを好んで巻いていた頃の彼の曲を紹介。

Musunge Mushe(彼女の面倒をみる)

サブタイトルは『ATM』。

もう意味は分かりますね。

男なんて所詮は女にとってのATMでしかねーんだよっ!!

キャッチーなサビに乗せてそんなメッセージを伝えております。

メッセージ性としてはザンビアにとどまらず、日本でも大いに共感を得られる曲かと。

Vomela(受け入れちゃおう)

一体何を受け入れるのか?MVをみて当ててみましょう。

これは簡単ですね。

ザンビアで社会派シンガーだったら、この話題は避けて通ることはできないでしょう。

HIVに感染したことを受け入れちゃおうぜ!!

受け入れたうえで、

呪術師のとこに行くんじゃなくて、病院に行こうぜ!!

という、彼のメッセージソングなわけです。

でも、出来ることならば感染する前段階で何とかしたい・・・

Nalila(泣いちゃう)

そこで、この曲。

サブタイトルは『コンドーム』。

osa yopa condom!!(コンドームを怖がるな!)という歌詞がキャッチーな、アレする時にコンドームを使うことの大切さを訴えた曲でございます。

歌の中(4:14~)で、コンドームをチンポンポ(ニャンジャ語でヘルメットの意)に例えることで大切さを分かりやすく伝えるダリソウル。

ザンビアといえば銅が有名で、カッパーベルト州なんて名前の州があるくらい銅鉱山がたくさんある。そんなザンビアで「鉱夫がチンポンポを着用して落石から頭を守るように、コンドームを着用することで危険から身を守ろう」というメッセージは分かりやすいんです。

ある意味、日本でもチンポンポの響きに「言い得て妙」な感が出ますよね!

曲としてはザンビアを飛び出してマラウィなどでもヒットしました。

Kamalasha(木炭)

続いてはラブソングです。

ん?・・・木炭とラブソング?

木炭を売り歩く男とのラブストーリー!!

韓流スターが、こんな斬新なラブソングを歌えますか?

歌えないでしょ?ってか、そもそも発想すらできないでしょ?

だせー。

オレは木炭を売り歩いてる男さぁ~

いじめられて木炭を積んだチャリを倒されたりするのさぁ~

だから君を養っていけないんだよぉ~

私はそんなの気にしないのよぉ~

愛があれば、あなたが木炭を売っていようが関係ないわぁ~

こんな歌、カラオケでデュエットしてぇーーー!!

Chipyango(ホウキ)

日本でかつてこんなに強烈なメッセージ性のある曲を出した歌手がいたでしょうか?

きちんと掃除をして家を清潔に保つためのテクニックを歌にしちゃうダリソウル。

日本でカバーするとしたら「ルンバ」みたいなタイトルになるんだろうな。

計画家族(Organized Family)

ザンビアのアフロポップといえば、その名も計画家族という兄弟デュオ。

2000年デビューの彼らのヒット曲といえば・・・『コカ・コーラ』『フェイスブック』『ポテトサラダ』などがありますね!

『ポテトサラダ』以外は商標権的にどうなんだろう?と勝手に心配になったりします。

ちなみに、『フェイスブック』は「好きな人とフェイスブックでしか会えないけど、本当は電話で話したい!」って歌詞の曲です。

いやいや、電話じゃなく直接会いたがれよ!という・・・

Hungry Lion(腹ぺこライオン)

ザンビアだけでなく隣国マラウィでもヒットした彼らの曲がこちら。

出来ちゃった婚じゃなく先に結婚しようぜ!的な“計画”家族ならではのラブソングですね。
Listen on Apple Music
彼らの2016年発表の最新アルバム『Mwambo Wachifilika』。

ピーターセン・ゼガゼ(Petersen Zegaze)

消えた記事内で他に紹介していたのは、2010年から2011年にかけてザンビアで流行っていたPetersen ZegazeがウガンダのR&B歌手Toniksを迎えて出した曲。

Dance With You(あなたと踊る)

バッカやろうっ!!

女と踊りたいだぁ?! 男なら黙って木炭でも売っておけっ!!

ダリソウル先輩の方をリスペクトするオレは強くそう思うのでした。

歌詞の硬派さで比べたらダリソウル先輩にはかなわないにも関わらず、ザンビアでヒットを飛ばしたこの曲。

MVをどこかのビルの駐車場で撮影しているうえに、なぜか脚立の前で歌うという謎の演出がザンビアっぽくてたまらないというのがどうせヒットの要因でしょ?

ちなみに・・・この曲を出したピーターセンはダリソウル先輩と一緒に『Nalila』を歌っているダンスホールレゲエシンガーでもあり、ザンビアのクラブシーンで絶大な人気を誇っていました。

えっ、ダリソウル先輩と一緒に?!

そう聞くと、この曲もキャッチーでめちゃくちゃいい曲に聞こえてきますねっ!!

マンピ(Mampi)

続いては、チンポンポの流れとは関係なくザンビアのポップクイーンことマンピを。

Why(なぜ)

ダリソウル先輩と共通して、小芝居から入るMVの作り。
Listen on Apple Music
この曲はその後、ラテン圏で活動するポルトガル系女性シンガーLuyannaとコラボしてアフリカ大陸を飛び出していきました。

マナス(Manas)

最後は2011年にManasが女性シンガーRacheal Bothaを迎えて出したヒット曲。

Hamba Nawe(あなたと行く)

ザンビアの定番サマーソング。

なんでサマーソングだと分かるかって?

マナスがイントロで「これはサマーソング!」と連呼してるという・・・親切丁寧な説明。

海のないザンビアで“サマー感”を演出すべく、このMVもどうせ人工湖であるカリバ湖の畔で撮影したんでしょうね。

ビーチといえば大体がカリバ湖ってのは、ザンビア&ジンバブエの鉄板あるある。

曲としては部分的に初期クワイトの影響を受けてますね。

この曲が発売される数年前に南アフリカの超有名アフロポップデュオMafikizoloが『Ndihamba Nawe』というほぼ同名タイトルの曲で大ヒットを飛ばして、当時は街中で死ぬほど流れていましたが、これは全くの別曲です。

ちなみに「Ndihamba Nawe」は「going with you」、「Hamba Nawe」は「go with you」という違い。

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