さぁ、今月7月30日はムガベ失脚後初となるジンバブエ総選挙!
荒れるぞーっ!!
選挙運動中も(いつものように)死人は出るだろうけど、個人的には“選挙後”に粛清の嵐が吹くかもと注目してる。状況によってはムガベの身にも何か起こるかも…
暗殺未遂事件
先月6月23日(土)にブラワヨのホワイトシティスタジアムで行われていた与党ZANU-PFの大会で、ムナンガグワ大統領を狙った暗殺未遂事件が発生。
この爆発で、副大統領2人を含む49人が負傷。報道機関ではなく、なぜかジンバブエ退役軍人協会の発表だとSP2人が死亡したらしいけど、本当かどうかは不明。
映像を見るかぎり、49人も負傷したように見えないけどね。
黄色い帽子を被ったムナンガグワ大統領自身は無傷で、その後ろに続いていた副大統領2人が打撲だって…
報道によると手榴弾が投げ込まれたらしいんだけど、どう見ても簡易ステージの下で爆発しているし、しかも爆発後の映像では簡易ステージは破壊されておらず原型をとどめたままという威力の弱さ。副大統領たちの目の前で爆発してるのに、打撲って何?!
自作自演の可能性はないのか?と思って色々ググってみたけど、そんな論調の報道はなし。
ジンバブエ軍が現場で容疑者と思われる男1人を逮捕して連行したらしいけど、警察やCIO(諜報機関)からの取り調べ要請に応じておらず名前なども一切非公表で全て謎。
その後、警察が事件に関わったとみられる男2人、ジョン・ズールーとドウグラス・ムセキワ、を容疑者として逮捕したものの…今月1日の報道によると拘留期間が経過して、警察側が容疑者たちが事件に関与したとする証拠をひとつも提出できなかったため、裁判所は保釈を命じている。
疑惑
基本的には事件の全容は謎なんだけど、『普通』に考えればムナンガグワ大統領暗殺未遂事件として一番最初に疑われるのは政敵。
ムナンガグワの実質クーデターで失脚させられたムガベが裏で画策したと疑われている。
ムナンガグワ大統領自身も、事件の背後にG40派の関与があると発言をしていて、この事件を口実に全国に軍を展開。今後さらに野党の弾圧を強めていくと予想されてる。
まぁ、仮に自作自演じゃなかったとしたらムナンガグワ率いるラコステ派と対立するG40派の仕業と考えるのは理に適っている。
ただ…94才のロバート・ムガベじゃなくて、グレース・ムガベ夫人だろうな。
画策するとしたら。
ただし、これはあくまで憶測であって証拠があるわけじゃない。
ムナンガグワ大統領もインタビューで「“証拠はないが私の勘”だとG40派が関与している」と非難したものの…
証拠はねーのかよっ!? 勘だけかよっ!?
さすがにジンバブエ国民も「そりゃあんまりだ」と思ったようで、ジンバブエでツイッターのハッシュタグ#MyHunchWithoutEvidence(証拠はないけど私の勘)を付けるパロディーが流行っている。
うーん、やっぱ自作自演じゃないのかな…
もしムナンガグワ大統領が画策した自作自演だったら、せめてG40派に不利になるように証拠くらいは事前にねつ造して周到に準備しててもいいはずだしな。
少なくともオレがムナンガグワだったらそうする。
勝手に予想
今までの選挙は、ムガベ率いる与党ZANU-PFとツァンギライ率いる野党MDCの二大政党の戦いだった。
ガチンコで勝負したらツァンギライ率いる野党MDCが勝ってたんじゃないか?くらいなんだけど、今までは与党ZANU-PFが『暴力と不正』を使って無理矢理に選挙で勝ってきた。
ところが今回、与党ZANU-PFの内紛でクーデターが起きてムガベ支持派はNPFという新政党を作って分裂。
どう考えても漁夫の利を得た野党MDCに有利なんだけど、今年2月にツァンギライが死去。
新党首の求心力がどんなもんか知らないけど、せっかくの漁夫の利を最大限に活かせなさそうな気が…
クーデターで実権を握ったムナンガグワ率いる与党ZANU-PFも、今までは野党MDCだけを潰せばよかったのがムガベ派のNPFという新たな敵まで作って二方面に対応しないといけない。
多分、選挙運動期間中はムガベ派のNPFは政党としてはそんなに脅威にならないと思うから今まで通り野党MDCを弾圧して、不正で選挙に勝つ。
不正して勝った後に新党NPFを弾圧・粛清してムガベ派を一掃するとか…
いずれにしても今月以降しばらくは相当荒れそうな気配がプンプンする。