全34回の日本帰国旅がようやく終わった。
なんと5カ月もかかってる。
軽い思い付きで書き始めなければ良かったと後悔したくらい、我ながら長い!!
内容が面白いか面白くないかは自分ではよく分からない。
上海のぼったくりコーヒーショップでババアにビンタされた翌日、偶々知り合った日本人マダム観光客と立ち話をした。
ただすぐに話題が尽きてしまったので、面白いかな?と思って「実は昨日暴力ぼったくり店に入っちゃって9万5千円も請求されちゃいました!」と採れたてほやほやのネタを投下してみた。
予想に反して全くウケず、逆に真顔でマジマジと見られた。
そして「あなた、海外旅行は初めて?」と聞かれた。
「これが4回目です」と答えると(回数としてはそんなもん)、「そんなに旅行されていたら分かるでしょう?私はね、海外にはもう20回以上来ていますけど…」と、若干嫌味に聞こえなくもない不必要なジャブを放ってからマダムは説教を始めた。
「海外は日本とは違うのよ。日本と同じ感覚でいたら直ぐに犯罪に巻き込まれちゃうわよ! そもそも知らない人について行ったらいけないのは常識中の常識じゃない?」
なんも言えねぇー!!
北島康介かオレくらいじゃないか?日本人でこれ言ったことあるの。
その後、マダムは水を得た魚のように自らの海外体験談を語り始め、“いかに海外は危険であるか”を長々と聞かされる羽目になった。
面白いかな?と思って言っただけなのに…言わなきゃ良かった!!
パリでカバンをひったくられそうになったとか、ニューヨークのダウンタウンをタクシーで走ったらそれはそれは恐ろしげな雰囲気だったとか、散々聞かされながら「うわぁ、海外って怖いですねぇ」と相槌を打つ。
「立ち話もなんですからお茶でも飲みながらゆっくり聞かせて下さい。南京路のショッピングモールに落ち着いた雰囲気のコーヒーショップがあるんですよ」とでも誘ったら、簡単についてきそうな勢いであった。
要するに、内容が面白いか面白くないか受け止め方は人それぞれ。
前回のブログを書いた後に、最近の上海はどうなんだろ?と思って調べてみたら在上海日本国総領事館のトラブル(事件・事故具体例)のページにデカデカと「ぼったくり被害が多発!」「絶対について行かないでください!」と注意喚起されていた。
へぇ、未だに流行ってるんだ。
最近の被害額平均は約40万円ですが、複数枚のクレジットカードで約100万円を支払うケースも発生しています。
平均40万円!!
4000円のオレの小物っぷりが際立つな…
在上海日本国総領事館が把握している被害なんて一部で、実際には被害に遭ったことを隠している人も多そう。上海のぼったくりの場合は基本的に下心丸出しで女にホイホイついて行った結果でしかないから。
他にはぼったくりにあわないように注意しましょう!と具体例も載っていた。
(トラブル発生)
Yさんは上海旅行中、夕方南京東路を散策中二人の中国人女性から“日本語を勉強中”だと声をかけられ誘われるままビル7階にあるコーヒー店に行きました。勝手にアルコール類や食べ物を注文され、飲食代として約2000人民元をクレジットカードで支払いました。更に今度は自分たちが支払うからとカラオケ店に誘われ1時間位飲食し、約1万人民元請求され、身の危険を感じたため言われるまま再びカードで支払いました。近くの派出所に行きましたが取り合って貰えなかったとのことでした。翌日どうしたらよいか総領事館に相談がありました。(どうなった?)
先ずクレジットカード会社に連絡し支払い停止を求めるとともに支払先の店名・電話番号などを特定した後で管轄する派出所に日本語のできる人と一緒に行って被害届を提出するようにしてもらいました。カードの支払い自体を停止することはできませんでしたが、派出所の警官がコーヒー店及びカラオケ店に電話連絡し、店の経営者から支払い代金の約7割を取り戻すことができました。(解説)
Yさんの場合は比較的うまく解決できたケースでした。一般的に“ぼったくり”事件は、請求金額の根拠や妥当性がはっきりせず、当事者間の民事問題だとして派出所は取り上げないケースが多くあります。特に、現金で支払い且つ店名、所在地が不明な場合には解決が困難になります。“ぼったくり”事件は日本人旅行者の多い、南京東路、茂名南路、虹橋開発区などで多く発生しており、当館からは公安局に取り締まりの強化を要請しておりますが、見知らぬ人に誘われて不用意に付いていくことのないようくれぐれもご注意下さい。
総領事館には結果報告の連絡をしていないのでオレがどうなったか?知らないだろうが、もし連絡していたらこんな感じで掲載されていた可能性が高い。
(トラブル発生)
Yさんは上海旅行中、昼間南京東路でアディダスもどきのブランドショップ前で呆然としていたところ二人の中国人女性から“日本が大好き”と声をかけられ誘われるままショッピングモール3階にあるコーヒー店に行きました。勝手にアルコール類や食べ物を注文され、飲食代として6000人民元を請求されましたが、そもそもお金もカードも持っていませんでした。(どうなった?)
先ず店長と思わしき女性に対してビッチなどと暴言を吐いたことで平手打ちされ、他の男性店員たちにもサノバビッチなどと暴言を吐いたことで胸ぐらを掴まれて揉み合いになりました。男性店員の1人から蹴られたことを根に持ち、管轄する派出所に出向いて被害を報告しました。派出所の警官がコーヒー店に電話連絡し、蹴られた回数だけ蹴り返すという示談の末、支払い代金の全額を取り戻すことができました。(解説)
Yさんの場合は比較的うまく解決できたケースでした。ただ、相手にむやみに暴言を吐いて刺激することは避けた方がよいでしょう。軽く前蹴りされただけなのに、本気ローキックを返すというオトナ気のないやり方は、相手から別れ際に「お前は頭がおかしい」と言わてしまったのも致し方ない面があります。見知らぬ人に誘われて不用意に付いていくことのないようくれぐれもご注意下さい。
急に気になったのだが、オレが行ったぼったくりコーヒーショップの店内には他に日本人男性客が4~5組いた。
自分のことでいっぱいいっぱいで、他人のことなど気にする余裕もなかったが…
あの同胞たちは無事に帰れたのかな?
彼らは、オレが店員たちに囲まれて大騒ぎになっているのを絶対に気付いていただろうし、見ていたはずだ。
その後、自分たちの身にどんなことが起こるのか…オレの騒ぎを見ながら内心で何を思って、その後実際にどうなったのだろう?
ぼったくり同期たちと同窓会がしたいな。
思うに…
オレも40万円を払おうと思えば払える財布事情(多額の現金を持ってるとか、カード類を持っている)だったら、全く同じ対応をしていたかと言えばしていないと思う。
もっと守りに入っていただろうな。
相手からしても「40万円取れる」と思ったら袋叩きにしてでも取ってくるかもしれない。
オレの場合、仮に袋叩きにしても取れるのは4,000円だけ。相手からしたら、袋叩きにするリスクに見合うだけの見返りとしての4,000円は安過ぎる。
失うものがないやつは(強くはないが)選択肢を沢山持っている分面倒くさい。
もしオレがあの時に40万円を払おうと思えば払える状態だったら…大声でギャン泣きしながら床を転げ回って奇声をあげたかもな。そこら辺のプライドはないから、大声で泣いたり奇声をあげたり急に笑い出したりして情緒不安定なやばい奴と思わせときながら、店外の他の買い物客たちの注目を集める。普通の買い物客がいっぱいいるショッピングモールでそれをやられたらめちゃくちゃ目立って嫌だろう。
相手が困ること嫌がることを察知してやり続けて、何もせずに大人しく払うことは絶対ない。
というか…よく考えたら、普通の買い物客がいっぱいいるショッピングモールの中にぼったくりコーヒーショップが入っている上海がおかしい。
なお、暴力に訴えるのは絶対に止めておいた方がいい。
上海は知らないけど、タイのぼったくりバーにいる用心棒は基本ムエタイあがりで、下手するとラジャダムナンの元ランカーとかルンピニーの元ランカーだったりして勝てることはないし、普通に拳銃を持ってるから。
もっと根本的な話をすると「そもそも知らない人について行ったらいけないのは常識中の常識」だと思う。