物価の高さにおいてニューヨークやロンドンと張り合うほどの都市があるのは…
どの国でしょう?!
ヒントは、この旗の国…
いや、この旗だっけ?
こっちだっけ?
そう、皆さんご存知の通り…上からチャド、ルーマニア、創価学会ですが、
一番上の国旗チャド共和国の首都ンジャメナの物価が恐ろしく高いらしい。
ちなみに、チャド国旗の青は、ルーマニア国旗の青よりちょっとだけ濃いのが違いだそう。
そんなもん比較対象として並べてもらわないと、単体で出されても濃いか薄いかなんて人それぞれの主観じゃね?というご指摘はごもっともですが、ご安心を。
我々日本人が目にする青・黄・赤のトリコロールの確率は、創価学会→ルーマニア→チャドの順に下がっていくので、国旗として出された場合はルーマニアと答えておけばほぼ外さない。
さて「チャド?どこそれ?」という方のために位置を確認しておくと…
国土の北はサハラ砂漠に浸食されているアフリカの内陸国。
世界最貧国のひとつで、世界銀行によると人口1600万人のうち630万人は貧困状態だとか。
そのくせ首都ンジャメナはニューヨークやロンドンと張り合えるほどの物価の高さ。
グローバルコンサルティング会社マーサーの生計費調査なので、現地人の生計費というわけではなく、あくまで“外国人駐在員の生計費”というのは頭に入れておかないといけないが…
アフリカ大陸でトップ、世界でも11位の物価の高さだそうだ。
あれ?アフリカで一番物価が高いのはアンゴラの首都ルアンダだと思ってたけど違うのね。
最低月収は60,000CFAフラン(約11,000円)の国で、ンジャメナ市内の2ベッドルームのアパートで家賃2,000USドル(約22万円)するそう。
月給20万円の日本人が東京都心に住もうと思ったら、家賃が月440万円もするからムリ!死ぬ!みたいな話である。
物価の高騰が市民を外へ外へと押し出し、貧乏人は舗装道路も電気も水道もない地域のブリキ小屋に住むしかないと。
不動産デベロッパーもお金を払ってくれる人の為に高所得者向けはバンバン作るが、貧乏人は自作のブリキ小屋に住むしかないと。
そもそも内陸国という地理的条件&ボロボロの道路網のせいで食品から衣類までほぼ全てが空輸で輸入している上に、石油依存のモノカルチャー経済が物価高騰の要因らしい。
それに加えて、干ばつ、難民問題、対イスラーム過激派ボコハラム軍事作戦が金を食うし…それに何より政府が腐ってるのも大きいかと。
チャド国軍は24,000人の兵士に給料を払っていたんだけど、実際に兵士の数を数えてみたら19,000人しかいない…あれ?5,000人分の給料はどこに消えてた?!ってなったのが2004年。まぁ、これってナイジェリアとかでも問題になった“あるある”なんだけどね。兵力○万人!とか言って、対外的な軍事力の誇示ってより国家予算を割り当ててもらうための内政的な誇示なんだけど、実際はそんなにいなくて、幽霊兵の給料分が誰かの懐に消えてるパターン。
で、建前の兵力を前提にして軍事作戦が立てられちゃうから、「ここは1個師団を配置してボコハラムを壊滅させるぜっ!」つって、幽霊師団を配置したら誰もいなかったみたいな。
ちなみに、チャドの最低月給は60,000CFAフラン(約1万円)だけど、首都ンジャメナでは埃だらけの道端でご飯を食べても2,000CFAフランかかるので、交通費とか諸々を加えて1日5,000CFAフラン(約900円)は必要になってくるとか。
給料が11日しかもたないというね…
物価でニューヨークやロンドンと張り合うンジャメナ。
だったらニューヨークやロンドンに住むだろ、絶対!! 何が楽しくて物価高のンジャメナなんかに住むんだ?って話。