タイに住んでいたと言っても昔の話。
ああいう新興国の変貌ぶりはなかなかのもので、懐かしい感はどんどん薄れていってしまう。
ちなみに、住んでいた頃のバンコクのマンション販売価格は平米7～8万バーツ（23～26万円）だったのが、今や平米15万バーツ（50万円）と倍に。
毎年のように郊外に向かって新しいマンションが建設されていて、覚えていた景色も様変わりしてしまった。
マリオットホテル・スクムビットの屋上48階にある『オクターブ・ルーフトップバー』から眺めた景色はこんな感じ。
きらびやかな景色の裏（？）で、実は今のタイは軍事政権なんだってさ。
行くまで気にもしてなかったんだけど。
あまりタイの政治は興味がないんだけど、ここ最近はタクシン政権クーデターで軍事政権タクシンの妹政権クーデターで軍事政権（今ここ）と、民主主義で選挙をするとタクシン派が勝ってしばらくすると軍がクーデターのパターンが続いてる。
今回、友達が余っている車を貸してくれるっていうんで滞在中はずっと自分で運転してたんだけど・・・
皆に「飲酒運転の検問には気を付けて！」と言われると「えっ、なんで？」となるわけ。
まじめ一筋で生きてきたこのワタクシが飲酒運転などするわけがない！！
のですが・・・一般的なお話をすると、タイで「お酒を飲むからから車で行かない」とか「お酒を飲んだから運転しない」とか言う人に出会ったことがない。
ちなみに以前のニュースで、タイで飲酒運転で事故って9人が死亡した時の容疑者の罰金が2500円ってのを読んだことが・・・
これは罰金にしてもちょっと安すぎると思うけど、タイってこんな国。
住んでいた頃はそもそも飲酒運転の検問に出遭ったことがないし・・・
週末のクラブとかバーが集まる地域は深夜2時とか3時とかに帰宅ラッシュで渋滞すると、警察が出口で誘導してたりしてね。
いや、あなたが誘導している車たち・・・100％飲酒運転ですけどっ！！みたいな。
ちなみに、ワタクシのことなのかな？それとも友達の話なのかな？記憶にございませんが、ビール大瓶数本＆日本酒１升を２人で飲んだ帰りにタイ人の運転する車と接触事故を起こしたことがある男がおりまして・・・
男の運転していた車は無傷、タイ人の車はサイドミラーが吹っ飛んで無くなった程度の軽い事故だったんですが、揉めに揉めましてね。
本来、タイでは自動車同士の事故に警察は介入しないんだけど、この時はトラブったのでルンピニー警察署に行く羽目に。
結果的に「どっちもどっちだから50/50で、自分の分は自分で直せ」という警察の判断でござった。
飲んでるかどうか？はノータッチだったという話。
それが軍事政権になってから厳しいらしい。当たり前と言えば当たり前なんだけど。
深夜になるとバンコク市内のあちこちで飲酒運転の取り締まり検問が・・・
そして、もし捕まると問答無用で留置所。
タイの警察署に入るといきなり留置所が剥き出しであったりするけど、ここに入れられると。
最低１晩は留置所で、あとは保釈金を払えば出所できる。
保釈金は2万（約6.6万円）とか4万（約13万円）とかその時々で違う金額だけど、保釈金なので全額戻ってくる。
保釈になったら略式起訴されるので裁判所に出頭して判決待ちと・・・
ちなみに・・・
もし、飲酒で捕まった上に無免許だったら？？
飲酒運転もひっくるめて無罪になることもあるらしい。
免許を持っていたら免停とか色々罰則を加えられるけど、そもそも免許を持っていなかったら罰則しようがないってことで無罪になっちゃったみたいだが、これも裁判官次第なので全部が全部そうなるとは思えないけど。
厳しくなったのは、今まで警察が行っていた検問に、軍が関与するようになったから。
それまで警察の検問といってもスピード違反の取り締まりくらい。
捕まっても免許証の下に500バーツ（約1600円）くらいを付けて渡せば見逃してくれる・・・っていうか、最初からそれ狙いの検問とかもあったわけ。
スピード違反の取り締まりなのに、スピードガンも持たずに目視で取り締まりしてたり（笑）
みたいな・・・
こういう場合は最初から取り締まり目的ではなく、お小遣い稼ぎ。
警察も給料ではなく、最初からこの『お小遣い』を当てにして車のローンを組んだり、家のローンを組んでるわけ。
ところが、軍と一緒に検問するとなるとそうもいかない。
しかも、軍は今まで警察権がなかったから一般市民を逮捕することはなかったんだけど、クーデターで全権掌握したから今や一般市民も逮捕できちゃう。
逮捕するの楽しい！！
ってなことで、軍はバンバン逮捕しちゃう。
で、逮捕後の調書作りはぜーんぶ警察のお仕事で超忙しいし、『お小遣い』も入って来ないしで警察の方は大変だそうで。
「家のローンどうしたらいいんだっ！？」
って、警察の本音も。
・・・しらねーよ。
