時給労働者はなるべく働かない方がいい

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時給で働く場合って、なるべく働かない方が合理的じゃね?

こんなことを言うと、「そういう考えは嫌いだな」とか返されちゃって「え~っ・・・」ってなります。

論点が噛み合ってないと思うんだけど、「どんな仕事であれ全力を尽くすもの」という仕事論っていうのはあくまでも美学とか思想の話であって、オレが言いたかったのは合理性のこと。

じゃ、じゃあさ・・・

どんなに営業に注力しようが、あまり熱心に営業をしなかろうが、売上高は毎年1000億円で固定されている変な会社があったとして・・・と、別角度から説明を試みる。

売上高を決定しているのはあくまでも外的要因で、自分たちの“がんばり”加減は売上高に影響しない状況下で「じゃあ、売上高が変わらないのならコストを削減して利益を最大化しよう!」となった場合・・・

そういう考えは嫌いだな!
どんな状況下であれ、コストをバンバンかけて、営業をガンガンするのがビジネスっちゅーもんでしょ?!

って言うんですか?と。

会社であれ、労働者であれ、経済活動をしている点では同じだろ?

時給労働者は『己の労働力』というコストを払って毎時1000円の売上高を上げてるわけで、その中で利益を最大化するとしたら・・・究極的には「働かない」ことが最も合理的じゃないかと。

「皆がそんな考えになったら会社は潰れて、経済は・・・」という反論も至極ごもっともなことなんだけど、それって会社の社長に「あなたのこの経営判断は、マクロの視点でみれば日本経済に悪影響を与えて・・・」と言ってるようなもんじゃね?

そこまで社会全体のことを考えておられる方なら、きっと貯蓄などという自己保身には走らず自分に入ってきたお金は全て消費に回す捨て石となって日本経済の礎とならん!という立派な御方なのでしょう。

そういう立派な方とは違って、つい己の利益の最大化を最優先してしまうのが凡人の性。

つまり「あのバイト、全然働かない!」というのは、(本人に自覚があるないに関わらず)ただ己の利益を最大化をするために合理的な行動をとってるだけとも言えます。

ただ・・・甚だ残念なことに、空気を売ることが難しいように、全く働かずに時給だけ手に入れるのも難しい。

そもそも時給というのが、“働く”ことを大前提にした拘束時間の対価であるというのもあるし・・・

雇う側は、時給1000円で2000円分働かせたい・・・いや、3000円分・・・いや、もっと・・・と、時給労働者の利益とは相反することで利益を生み出そうとしてきます。

あとは、他の時給労働者との競争があるせいで働かざるを得ないってのも大きいですね。

同じ時給1000円で『働く人』と『働かない人』がいたら、残念ながら会社が選ぶのは『働く人』の方というアレです。己の利益最大化に固執して『働かない』とクビになるというアレです。

世の中で時給労働者がオレ一人ならやりたい放題なのにっ!!

と、世の中を恨みたくなるのも山々ですが、悲しいかな労働市場は存在するんです。

こんな過酷な環境下でも、時給労働者が利益を最大化するにはどうしたらいいか?

競争相手を『仕事ができる人』と『普通の人』と『仕事ができない人』にランク分けして、その割合が2:6:2だった場合、仕事ができない2割に入らないようにちょっとだけ頑張るのがいいかと。

ポジション的には“中の下”くらいがすごくいい。

クビが心配だったら“中の中”くらいまで上げてもいいかも。

逆に攻めてハイリスクハイリターンを狙うなら“下の上”くらいまで下げてもいいですね。

今度は、オレが時給労働者を雇用する側だったら・・・と考えてみます。

まず「時給で働く場合はなるべく働かない方が合理的」と考えてるようなやつは雇わない!

腐ったミカンと一緒で、その思考が他の時給労働者にも蔓延したらエライこっちゃ。

仕事が出来るうえに「何事も全力投球だぜ!」と思ってるような、都合がいい人とか大好き!

そういう人は、自分と比較して『働いていない人』に「同じ時給なのに・・・」と不公平感を抱く傾向があります。これは時給というものが厳密な意味での“労働対価”ではないことから生じる不公平なわけですが、なぜか自分も働かないようにすることで均衡を図ろうとはせず、相手により働かせようとすることで不公平感を解消しようとする非常に素晴らしい特性も備えています。

こういう人がいることで、『仕事ができる人』と『普通の人』と『仕事ができない人』の割合は別にして、全体の平均を上げる、もしくは全体の底上げを図れるかもしれません。

平均が高ければ、相対的な“中の下”ポジションを狙われても・・・まぁいいや的な。

経済活動は仕事に含まれるが仕事の全てではないけれども、「どんな仕事であれ全力を尽くすもの」とか「責任感」というキラーワードを上手くぶち込んで、時給労働者が経済活動としてではなく広義の仕事として労働を考えるよう洗脳できれば最高です。

あとは・・・常套手段として競争心を煽るのもいいですね!

経済的リターンがないにも関わらず、順位を付けたり、表彰してあげることでホイホイ頑張っちゃう人間の性を上手く利用する方法です。

個人的には、労働生産性を考えた時に『時給』というものが構造上どうしても自然と生産性を下げる方向に作用してしまう気がしてならないのです。

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