誰が望んでいるか知らないけど、不定期にお届けするジンバブエ情報。
2019年1月から4月までの4カ月間のジンバブエの輸入額。
ジンバブエ準備銀行のクプキレ・ムランボ副総裁によると「昨年の同期間は2.2億USドルだったのが、今年は31%減となる1.5億USドルだった」そうだ。
一方、輸出額は今年も1.2億USドルで昨年と変わらず。
相変わらずの貿易赤字なんだけど、輸入額が減ったことで赤字額は前年比マイナス299%に圧縮されたと。
全っ然、喜ばしい話じゃないけどな。
輸出が増えて赤字幅が縮小っていう話なら別だけど、ジンバブエ産の製品は外国には相変わらず売れないけど…金がないから外国から物も買えなくなってる…って話なだけ。
そこら辺も大いに影響していると思うが…
ジンバブエがワシントン条約からの脱退を検討している模様。
理由はただひとつ、象牙を売りたい!!
現在、ジンバブエは3億USドル相当の象牙を保有。
国家の年間輸出額の83%に相当する“資産”なのだ。
だから、それを売りたくて売りたくてたまらないのだが、ワシントン条約によって制限されているのが気に食わない。
「外国のやつらが我々の動物をどう扱うかを決めている」という言い分だ。
現在、ジンバブエに生息するゾウの数は推定8万5千頭。
規模としては世界第2位を誇る。ちなみに、1位はぶっちぎりでボツワナ。
つまり、野生のゾウの半数はボツワナとジンバブエの2カ国に集中している。
ジンバブエが象牙を売りたがってる先…
逆に言えば、ジンバブエの象牙を欲しがっているのは…
中国と、我が日本だ。
ジンバブエ国立公園野生生物局のマングワニャ局長は、ジンバブエがワシントン条約を脱退しても支持してくれるであろう国として日本を挙げた。
「Countries like Japan are supporting us, I’m not quite sure why, but they are the ones that want our ivory(日本のような国々が私たちを支持している。理由はよくわからないけど、私たちの象牙が欲しがっているのは彼らだ)」
根拠は、2009年にワシントン条約で一時的措置としてボツワナ、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエが備蓄していた象牙の商業輸出が許可された時のことがあるんだろうけど。
その時の象牙は、ほとんど中国と日本が買っている。
一時、学術書とかでトロフィーハンティングを含めてここら辺の問題を調べてみたことがあるけど、調べれば調べるほど何が正解なのかがよく分からなくなる。
日本に1000頭しか生息していない希少なシカがいたとして…
絶滅危惧だっ!とか、保護しろっ!とか、色々な話になるんだけど…
そんな絶滅危惧な希少シカが、なぜかうちの敷地に500頭集まってきたとなると…
多くね!?ってなる。
そんな感じなのがジンバブエを含む南部アフリカ諸国じゃないか?と。
なお、象牙の輸出解禁を求めているのはジンバブエだけではなく、ボツワナやナミビアなどなど近隣の南部アフリカ諸国も一緒。
象牙売買に関しての善悪は正直オレには分からん。象牙に一切興味がないから。
ただ、象牙に価値が付いている以上は需要は必ず存在していて、いくら禁止したところで地下に潜るだけの話で…象牙市場を根絶させることは現実的にはむつかしいんじゃないか?とは思う。
何がなんでも根絶させるべきものは密猟だとして…
自然死したゾウの象牙が貯まってる南部アフリカ諸国が大量のストックを市場に放出したら、象牙市場は暴落して密猟は激減しそうな気もするけどな。
まぁ、一時的な効果しかなさそうなのが気になるところだけど。
なお、ゾウの商業狩猟(トロフィーハンティング)を禁止にして動物愛護活動家から絶賛されていたジンバブエの隣国ボツワナだが…
実は先月5月から商業狩猟を再開している。
理由の一番は「増え過ぎた」とのこと。
全体では少なくなっているのに、部分的には増えている…
もうこうなったら、日本でも一家で一匹ゾウを飼って負担を平均化するしかねーな。
CNN『ジンバブエ、ゾウ98頭を中国とドバイに輸出 収益3億円は保護対策に』ってのも、この作戦の一環かな?