バックパッカー情報伝達手段の変遷【3】ホームページ

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前回・前々回と、GPOを使った文通Eメールでのやりとりについて書いてみた。

聞くところによると、さらに昔(90年代前半以前)になると日本大使館を使った文通も行われていたようだ。

日本大使館の本来の業務ではないんだけど、好意で手紙を預かってもらうパターン。

ホームページ

手紙もEメールも1対1の間での情報のやりとりだったのが、インターネットのさらなる普及によってホームページやブログで対不特定多数に情報発信するようになっていったと。

まぁ、90年代にも個人が運営している旅サイトはあっただろうけど、旅が終わった後の振り返り的な内容だったんじゃないか?と想像。

PC持参が前提の話になっちゃうけど、旅をしながらってのは物理的にも厳しかったはず。

だって、こんなの持って旅するの絶対イヤなんですけど!!

TOSHIBA Dynabook FV475 501TW (V486).jpg
By Marus,public domain,Link

2004年メジャー化説

体感として2000年代半ばくらいから旅をしながらホームページやブログで情報発信が目立ち始めたような。

主張には一定の根拠も必要か?と思い、試しに「海外旅行 リアルタイム日記」のワードで、コンテンツの更新された時期を指定してググってみた。

ただ・・・グーグルの検索結果で表示されるコンテンツの更新年月日って、アルゴリズムで自動的に判断してるっぽくてあまり正確じゃない。コンテンツ内にある生年月日情報を読み込んで投稿年月日と判断しちゃってるのもあるし。

正確じゃないが、参考までに・・・

90年代後半の、1995~1999年の5年間でヒットしたのは62件。この中にオレが求めているようなホームページは見当たらなかった。

2000年代に入ってから2年毎で推移を見てみると・・・

2000~2001年は195件、2002~2003年は304件、2004~2005年は1440件、2006~2007年は5490件

増加率でみると・・・目立ちはじめたのは2004年以降か?

いずれにしても、ハード面でいえばノートパソコンが小型軽量化で安価になって、ソフト面でいえば世界のインターネット環境の整備が進んでいかないと旅先からホームページやブログで情報発信というのはむつかしい。

リアルタイム系の初期

2000年代前半ってどんなだったんだろ?と思ってパッと調べてみた感じ、2000年の『ウェスと正美の世界放浪記』とかすごく初期のリアルタイム系旅ホームページに分類されると思う。

私たちは、インターネットカフェからホームページを更新することが多いです。フロッピーで更新したいファイルを持ち込み、既にインストールしてあるFTPソフト(WS_FTPであることが多い)を使い、アップロードします。
準備』;より引用

フロッピー!?

フロフロフロッピーみたいなカエルのキャラクターの話ではない、かつての記録媒体の話だ。

旅の装備を見てみると・・・PCは東芝のLibretto、PDAにパームのVx。

個人的には、他人がどんな旅をしたか?とかどうでもよくて、旅の装備に興味津々。出来ればPCのモデル名も記録に残しておいてもらいたいところなんだけど・・・超小型ノートパソコンの先駆けLibrettoはすごく良いチョイス。

鈴木裕史さんって人の2001年の『リアルタイム旅日記』も初期の部類か? ただしこれはミラーサイトで、オリジナルの方は死んでるが実際にリアルタイムで更新してたっぽい。

最初のページしか流し読みしてないけど、旅に出て4日でPCを盗まれてる・・・AppleのPowerBookだって。この人もホームページの更新はフロッピーで、ネットカフェからFTPアップロードしていたようだ。

さらに昔にやってた人とかいるのかな?

そういえば以前、誰かに教えてもらったキャラの濃そうな昔の人って誰だっけ・・・

あの人も確かホームページを持っていたような気がするが、名前を全然思い出せん!!

「海外旅行 ホームページ ウザい人」

違う。う~ん、なんか名前に色が付いている人だったような覚えが・・・白いなんとかだっけ?

「世界旅行 有名 白い 嫌われてる」

あれ?もしかして検索ワードの最後がほぼ悪口になってる?!と自分で気付き、改めてきちんと検索しまくり・・・

ようやくこのホームページに辿り着いた!!

時代を感じさせるこの古臭いレイアウトはいい感じっ!!(←褒め言葉だから)

トップページには1998年7月31日開設と書いてあって、おっ、ついに90年代のリアルタイム系サイト発見か?!とひとり色めき立つも・・・

マジメな(=信用していない)オレはドメインの登録日を調べてみる。

ドメイン登録は2005年11月15日、ドメインエイジも12年で登録日と合っている。

おや?とは思うが、1998年に無料ドメインでサイトを開設したけど2005年に独自ドメインを取得して引っ越した可能性もあるので、クロ判定は出来ない。

というか、そもそもこのホームページはリアルタイム系だったのか?それとも振り返り系なのか?

答えは、彼自身の言葉の中に見付けた。

よく、海外旅行(特に世界一周などの長期旅行)をしながら、旅先から、自分の持つHPに旅行記を書いたりする人たちがいるが、それ自体たいして珍しくも面白くもなく、友人が義理で読んでくれる以外アクセスもないので、だいたい途中で更新を止めてしまう。
そんなことをやっても労力の無駄だし、「またやってるな(笑)」と馬鹿にされるし、機材を持ち歩いたり、アクセスポイントを探したりするのが大変なので、そんな馬鹿なことは最初から考えない方がいい、と心からアドバイスしておきます。
僕も一時期、世界一周の現地レポートを計画したサイトを時々チェックしていましたが、その理由は「どこで更新をやめるのだろう?」「どこで海外旅行に飽きるのだろう?」という、野次馬的な興味だけです。
ただ海外旅行をしているという話は、誰の興味も引きません。海外旅行を書くならば、そこに自分なりの解釈が必要ですが、それを毎日やっていたら、海外旅行自体が不可能になりますよ。
『自分の長期海外旅行をHPでレポートしても、やるだけ無駄』;より引用

実際のホームページ開設年は客観的に判断できなかったが、リアルタイム系ではないことを本人が申告している。

っていうか、リアルタイム系をやってたオレとか実はみんなに馬鹿にされたって知らなかったんですけど・・・

すげーショック(←棒読み)

あなたを検索する時のワードが悪口っぽかったことの罰ですか?

2004年にホームページを開設したオレも、やっていたことは2000年頃の人たちと大きくは変わらない。

フロッピーは使っていないけどね。

どちらも、リアルタイム旅日記と言いながら実際には半リアルタイム日記だったことでは同じだ。

オフライン時にノートパソコンでホームページを作成して、インターネットカフェという文字通り「アクセスポイント」に出向いてオンライン状態になれたら更新する。

これって僻地に行ったりしてオフライン期間が長ければ1週間とか1カ月の間隔が空くわけで、全然リアルタイムではない。

それが徐々に、『有線』接続だったものが『無線』接続になっていったり、モバイルネットワークが2G⇒3G⇒4Gと進化していったり、環境の変化でオフライン時間が減って(言い方は変だけど)よりリアルタイムでの情報伝達に近くなっていったと。

そして何より、やっぱりスマホの誕生って革命だったと思う。

ま、普通に今さら何言ってんの?って話してるんですけどね、今。

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