イエメンのハドラマウト州ムカッラで、爆弾テロが発生して兵士が26人死亡とのニュースが。
ムカッラ? なんか聞いたことあるな・・・と思ったら、オレ行ったことあったわ。
ムカッラからサユーンに行く途中に、ウサマ・ビンラディンのお父さんの生まれ故郷があるんですけど、これがまたとんでもない田舎なわけです。
ここら辺の最大の見どころは、なんと言っても・・・
とんがり帽のイエメニ・レイディでしょ?!
全身黒装束なんだけど、頭にはとんがりコーン。
斬新すぎるファッションで、旅人の度肝を抜きます。
生気を全て奪うほどのクソ暑さの中で、あえて日光を吸収しやすい黒を着るあたりが、肌寒い中央高地に住んでるのに「なぜあえて裸?」と、裸族を見た時と同じような疑問を抱きますよね。
いつの頃だったのかすら忘れてしまいましたが、過去には我が日本にも全身白装束で、
「宇宙からのスカラー波がぁぁ~!!」
と騒いでいた団体もいましたが、騒いでいた当の白装束軍団が消滅したのに対して、イエメンのとんがりレイディたちは今も相変わらず全身黒装束であることを考えると、最終的にスカラー波に勝つのは黒装束の方なんじゃねーか?と思うわけです。
まぁ、日本でこんな集団が街を闊歩していたら、大騒ぎになるでしょうけど。
今後のイエメン情勢はよく分かりませんが、もしかしたらサレハ大統領の退陣に伴って北イエメン体制が弱体化して、再び南イエメンが独立志向を強めて内戦に発展する可能性だってゼロじゃないかと・・・
一方、シリアでの死者も7500人を超えたとかで、完全に内戦の様相です。
特にホムスは激戦地になったようで、政府軍による市民の虐殺があったとの報道もあります。
ホムスは交通の要所なので、ほとんどの旅行者はホムスを通るし、十字軍のお城だった『クラック・デ・シュヴァリエ』に行く時の拠点になる町。
ホムスですっげー親切にしてくれた兵士とかどうしてるんですかね?
政府軍として戦ってるのか、反政府軍として戦ってるのか、もしくは戦ってないのか知らないですけど・・・
リビアと共通している点で言えば、シリアはロシアから武器をたくさん買ってるお得意様。 金額ベースでもロシアからの輸出先で上位にランクインしています。
そんなわけで、常任理事国であるロシアはシリアのアサド政権が倒れることを望んでいないでしょうね。
あとは、イランやヒズボラもアサド政権の崩壊を望んでいないようで、ついこの間イランで開催されていた『イスラーム覚醒世界会議』でも「イランとヒズボラはシリア(政権)側にいる」と声明を出しています。
リビアと決定的に違う点が、シリアはイスラエルと接しているということ。
最近のイランの核開発に関連したイスラエルとイランとの戦争危機と、シリア情勢も無関係ではいられないかと。
アメリカがシリアに対して軍事行動を起こす可能性もゼロじゃないところからすると、なんだか世界各国の複雑な利害関係が絡み合ってそうです。
やっぱりここは、世界に誇る平和ボケ大国ニッポンから、
全身白装束で、とんがりコーンをかぶった集団
を平和特使団としてシリアに派遣して、「ラブ&ピース」とか言いながらスカラー波を気にしながらも最前線を行進して欲しいもんです。