アフリカ最後の絶対君主と呼ばれるムスワティIII世が治める王国。
それが、スワジランド王国。
今まで何度もムスワティIII世のやりたい放題ぶりは書いてきましたが、今回は我々日本人にも関係する、あるスキャンダルについて書きます。
先月くらいからこのスキャンダルが問題になっているのですが、日本では全く報道されていませんねぇ~。
そのスキャンダルとは・・・
飢えに苦しむ子供のために食糧援助として寄付されたトウモロコシを、スワジランド政府が市場で売却し、その売ったお金、約3億円ほどを銀行の特別口座に入れていたというもの。
スワジランドでは国民の3人に1人が栄養失調の状態にあり、彼らは外国からの食糧援助に頼っています。
特に、トウモロコシは干ばつの被害にあった地域のために送られてきたものでした。
ちなみにムスワティIII世は超高級車マイバッハに乗り、プライベートジェットで王妃たちとドバイに高級ブランドを買いあさりに行くほどの大金持ち。
王様の遊ぶお金も国庫から出るんですけどね。
援助は本来の用途で使われることを前提としているため、トウモロコシ約12,000トンを売却したスワジランド政府の行動に国際社会は懸念を表明。
ちなみにEUではスワジランドへの財政援助としてお金を支援することを停止しています。
スワジランド政府に与えても本来の目的で使わないだろうと、信頼していないからです。
その代わりに用途がはっきりしたプロジェクトに対して具体的な物資(医薬品とか食糧とか)を送っていると。
このスワジランド政府が売却したトウモロコシですが・・・
食糧危機にある地域に利用されるためとはっきり意図して日本が送ったトウモロコシ。
なおスワジランド政府の報道官は「トウモロコシの売却は違法ではなかった」とする声明を発表。
違法とか合法とかの問題じゃないんだけどね。
さらに報道官は、「日本の国際協力機構(JICA)も売却を認識していた」と述べていますが、事実かどうかは確認されていません。
しかも、「スワジランド政府が援助物資を売却したのは初めてではない」とし、日本が支援した農業支援のための肥料も売却したそうです。
報道官によれば、トウモロコシや肥料を売却して得たお金は貧困層のための農業開発プログラムのために使う予定だと釈明。
ただ、トウモロコシを売却してしまったことで“今”飢えている貧困層にどうやって食糧を与えるかについては言及しませんでした。
・・・っていうか、こういうことこそ報道しろよ、日本で。
「国民の血税」とかバカみたいに騒ぐつもりはないけど、オレが払った税金でムスワティが遊んでると思うと腹立つんですけどっ!!