読んだ本3冊

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ここ最近に読んだ本から、読みはじめてからどれくらい経つんだ?という本まで、本の記録。

渡辺信一郎著『江戸の性愛術』

本の内容紹介。

伊予道後で大成功を収めた遊女屋の主人が、書き記した門外不出の奇書『おさめかまいじょう』 ー この性愛指南書には、遊女の健康管理に始まり、男を籠絡する術、放縦な要求への対処法、どのように「天悦」に至らしめるか、36種の交合体位など、様々な快楽の技法が網羅されている。当時の図版を掲載し、豊かで過激な性愛文化を明らかにする驚愕の書。

「限定」とか「門外不出」という単語に滅法弱いオレ。

本の構成としては、江戸中期に書かれた遊女のための性技指南書『おさめかまいじょう』(宝暦二年)の内容が抜粋されており、それを現代語に直したうえで著者が解説を加えている。

目次からしてすごい。

  • 強靭のまらを堪能させる技法
  • いきり過ぎて、萎えたまらの扱い方
  • 芋の皮を巻いて行う秘法
  • 女は精液を吸い取って滋養とする
  • 絶大な馬まらには口と舌を使う
  • 凍りこんにゃくや高野豆腐を使う技法

などなど…

ところが読んでいて当たり前のことに気がついてしまったのだが、そもそも『おさめかまいじょう』は“遊女のため”の性技指南書。要は女性向け指南書であって、男性であるオレが「いきり過ぎて、萎えたまらの扱い方」を知識として知ったところで全然意味ねー!!

途中から、どういう気持ちで江戸時代のパイズリ解説と向き合えばいいのか分からなくなった。

ちちの大けなるおやま、両ちちに挟み、͡其の中にまらを入れる。中々に気遣らねば、心得て両ちち持ち、ちち底までまら入れず、指をまらのつけ首つけ皮に当て、ちちと一緒に擦り上げるなり。それにても気遣らざる時は、両ちちの首、両ちちの中に入れ、おのれがちちを揉み、ちち汁少し出して、まら受けするなり。

ちち汁?!

揉んで汁を出せる女って、そもそも限定的な気が…

満足度:★★☆☆☆

深谷敏雄著『日本国最後の帰還兵 – 深谷義治とその家族』

本の内容紹介。

第二次世界大戦時、中国戦線でスパイとして活躍した憲兵・深谷義治。敗戦後も極秘指令を受け上海に潜伏するも、中国当局によって逮捕。世界最悪といわれた上海市第一看守所で拷問、栄養失調、結核、左目失明…。時は文化大革命。一家も差別、逮捕、下放、極貧に苦しむ。不屈の精神で迫害を耐え抜き、1978年、一家で日本へ帰国。今、その次男が悲劇のすべてを伝える執念のノンフィクション。

1972年、グアムから横井庄一さんが「恥ずかしながら帰ってまいりました」と帰国。

1974年、フィリピン・ルバング島から小野田寛郎さんが帰国。

1975年、インドネシア・モロタイ島から高砂義勇兵だった中村輝夫(李光輝)さんが台湾に帰国。

そして1978年、中国から深谷義治さんが戦後33年も経って帰国した。

横井さんや小野田さんは比較的知られているが、それ以降の中村さんあたりから急に知名度が下がる。正直、オレも深谷さんのことは知らなかった。

深谷さんは陸軍の謀略憲兵として中国で秘密工作に従事。

中国人の密輸商人に成りすまし、密輸で工作資金を作って中国共産党や国民党が発行しているお金を偽造しては物資を大量に買い付けて貨幣相場の混乱を画策したり、敵軍の内部に潜入するスパイだった。

中国人に成りすますために、身分を隠して中国人女性と策略結婚。

終戦時に「上海で任務続行せよ」との命令を受け、周りから怪しまれないように子供も3人作った。でも結局、戦後13年間の潜伏生活を経て公安に逮捕される。

戦後のスパイ活動を認めなかったため、拷問され20年に及ぶ獄中生活を送ることになる。

この本は、深谷さんの手記を交えながら次男が書いた本である。『戦記もの』だと思って読むと肩透かしを食らうかも知れないほど、割合としては中国で公安に逮捕されて以降の話がメイン。投獄された深谷さんの話と同じくらい“残された家族”側の視点も書かれている。

逮捕されて初めて、ずっと中国人だと思っていたお父さんが実は日本人だった…と知る子供たち。“反革命分子の家族”として中国社会で差別され、長男も無実の罪で9年間投獄される。

本来は母国であるはずの中国で、自分たちを取り巻く過酷な環境ゆえに子供たちも『日本人』としての自負を抱いてゆくわけだけど、外面的には『日本語が一切話せない中国人』でしかないと。1978年に家族全員で日本に来る(義治さん的には帰国でも、他の家族全員にとっては初来日)けど、『日本語が一切話せない中国人』である子供たちを待ち受けていた“祖国日本”の姿も含めて自我意識と社会の間に横たわるギャップについて色々と考えさせられる良い本だった。

『日本人』の定義って何だろね?

ちなみに…もしオレがこの本を一文で解説しろって言われたら、「お国の為にどんなにその身を捧げても、こんなにも報われないものなのか?ということがよく分かる本」。

満足度:★★★★★

ポール・セロー著『ダーク・スター・サファリ』

本の紹介を読んでも意味が分からない。

それは旅というより、姿を消しつづける行為であり、<暗黒星の彷徨(ダーク・スター・サファリ)>にほかならない。ハイエナ、象牙の密輸、ゴミ溜め、酷使されるロバ、丸石敷きの路地にある剥き出しの汚水溝、薄暗い小屋へ客を誘いこむ暗い目をした女…アフリカで見出した、西洋近代とは異なる「世界のあり方」とは?

村上春樹が翻訳している『ワールズ・エンド(世界の果て) 』などの著書で知られるアメリカの旅行作家によるエジプトから南下して南アフリカまでのアフリカ大陸縦断旅行話。

とにかくぶ厚い!!測ったら厚さが5cmもあるハードカバー本。グラム売りなの?ってくらい、なかなかのお値段だったし。

同じようにアフリカ縦断したことがある身として、著名作家の視点を勉強しようと買ってみたものの…1年近く前に買った本にも関わらず、未だにスタート地点のエジプトを出れていないというね。ようやくカイロは出れたけど、アスワンでページをめくる指が止まってる。

基本的に旅行記のジャンルには文学的要素を求めていないオレ的にはすんげぇ読みにくい!!

内容が全然頭に入ってこない…

なんだろ?事細かな描写とか、補足的情報なのに全然“補足的”さを感じさせないボリュームとか、スピード感が出ない旅行記って苦手。

著者の世界観の中でわざとスピード感が出ないように書いてるのかもしれないけど。

いずれは最後まで読むけどね…高かったから。

満足度:(未読なので測定不能)
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