公開質問状
正直に告白をすると、少し心が折れかかっていたんです。
だって・・・
こんなにメールのやりとりをしてるのに全然お金を請求してこないからっ!!
ねぇ~、そろそろオレからお金を騙し取ろうとしてよぉー
飽きてきちゃったよぉー
と、床に寝転んで手足をバタバタさせていたちょうどその時、Ecobankの偽マネージャーからメールが届いたのでした。
メールの題名は『公式質問状』。
どれどれ、まずは中身の前に確認をしておくことが・・・
メールは mkharry@financier.com のアドレスから送られてきているようになってるけど、見たら送信元を偽装してました。
実際のアドレスは、bhengeo@hotmail.fr 。
自称弁護士エリック・モーガンのメアドと同じだったら面白かったのですが、残念ながらそこは使い分けをしているようです。
しっかし、大手銀行の海外業務部のマネージャーともあろうお方が10億円が絡む重要なビジネスメールをホットメールから?!
もうこれだけで有り得ないでしょー。
さて中身の方はと言うと、ずいぶんとお堅い感じの文章で書いてあるんです。
弊行では申請に基づき関連法令に沿って手続きをするため、添付した質問状の回答にご協力ください。
ご回答いただいた内容は、遺産相続請求の正当性を判断するために使用されます。
全ての質問にご回答いただき、3日以内にご返送下さい。
えーっ!!
また個人情報を抜く気?!
なに、419詐欺ってお金じゃなくて個人情報を抜くための詐欺なの?
さらにメールには続きがありました。
何度か申告の電話番号に架けさせていただきましたが繋がりません!
手続き上お電話でのやり取りが必要になりますので、繋がる電話番号を教えて下さい。
怖ぇー、ホントに架けてきたんかいっ!!
いや・・・でもデリヘルが繋がらない番号をチラシに載せるかな?
繋がるかどうか?の確認のためだけに、電話してデリヘル嬢を呼ぶのもイヤだしな・・・
考えられることとしたら、トーゴの詐欺団が一般回線を使って高い通話料を払ってまで国際電話を架けてくることは考えづらいから、スカイプとかIP電話で架けてきた可能性が高い。
その場合は非通知着信になるだろうから、携帯の設定で着信拒否になっちゃってるのかな?
う~ん・・・
気になるっ!!
ということで、デリヘルに非通知のIP電話で架けてみました。
プルルル~
・・・普通に繋がるじゃねーかっ!!
一応お断りしておきますが、デリヘル嬢は呼んでません。
非通知でも繋がるか、IPでも繋がるか、確認しただけです。
さて、Ecobankの自称・海外事業部マネージャー、マックプリンス・コジョナ氏が添付してきた書類がこちら。
偽造してEcobankの書類っぽくしてます。
質問状?! 読むのも面倒くせー!!
あまりに手が込んでいて、全然詐欺ってこないので心が折れたワタクシ。
さわりの部分だけチラッと見て「もう飽きちゃった!!」と、ボケーッと鼻くそをほじくっていたのですが・・・
なんとなく質問状を読み返してみると、この書類には重要なことが書かれていたのです。
祝・初419詐欺!!
ようやく419詐欺がその正体を現したのです。