以前書いた画像無断利用への請求代行サービスCOPYTRACKを実際に使ってみた例を一つ。
某ブログによる盗用
関西で営業している某店舗が運営するブログで、まるで自分自身が実際に行ったかのように書かれた“北朝鮮のレポート”なる記事がありました。
へ~、このお店の方も北朝鮮に行ったんだぁー!!
でも…なんか書いてある内容がデタラメだし、掲載されてる写真がオレのブログに掲載している写真と全て同じなんですけど!!
帝国主義勢力の策動
も、もしかして、オレの北朝鮮旅行の写真を25点も!パクって、まるで自分が北朝鮮旅行をしたかのように装った上にデタラメなことまで書いちゃった?!
もちろん画像パクり元としてオレのブログ名とかURLを載せているわけでもなし。
こ、これは邪悪な帝国主義勢力による策動なのか…
人民の自主権と生存権を守るためには、ここは致し方あるまい…
キノコ生産を科学化、集約化、工業化して、我が国をキノコの国にしよう!
あっ、声明を間違えた…
帝国主義者が際限のない搾取と略奪を敢行するならば、妥協も容赦も知らない我が軍と人民は無慈悲な火の鉄槌を下し、この世の誰も体験したことのない最も厳しい懲罰を受けることになるだろう!
無慈悲な火の鉄槌
さぁ、先軍(COPYTRACK)の銃で邪悪な帝国主義者たちを一掃するのだっ!!
先軍の無慈悲な計算によると、利用点数(25点)×利用期間(6年以上)×無断利用=38,625ユーロ(約512万円)の利用料請求になるとの概算見積もりが出た。
本件の一連の流れを時系列で…
某年某月某日:偵察総局(ウェブクローラー)が、登録した北朝鮮の写真と酷似した画像25点を掲載する帝国主義サイトを1日で発見。画像を精査したところ米帝の傀儡による無断転載であったため、同日に先軍対応依頼を提出。
2日後:メールで送られてきた委任確認書に電子署名をして返送。
2日後:人民軍総参謀部から「当初の概算見積もりはMFMリスト(プロ写真家のライセンス料概要)を算定基準にしているので、将軍様のようなアマチュアごときになると請求金額が大幅減になる」と連絡があり、鉄槌の威力を火星15号から火星10号(ムスダン)にグレードダウンすることを了承する。
21日後:「数日から1週間で対応する」と速度戦の革命的原則をCOPYTRACK自ら宣言しているにも関わらず、実際には先軍対応依頼をしてから25日以上、鉄槌のグレードダウンを了承してから3週間も何の音沙汰もなく放置され、革命戦士としての素質に大きな疑問が生まれてくる。粛清を考え始めた矢先、ようやく思い出したかのようにムスダン1発目を発射。
15日後:1発目のムスダンから2週間が経っても帝国主義サイトは事後ライセンス提案を承諾しないばかりか、相変わらず無断転載を続け徹底抗戦の様相のため2発目のムスダンを発射。
15日後:どうやら帝国主義サイトは完全無視を決め込んでいるようで、無断転載を止めないうえに2発目のムスダンに対しても無反応。ここで事後ライセンス提案の期限が切れ、人民軍総参謀部では「間もなくこのケースは次のステップに関する審査と評定が行われます(われわれも相応の超強硬対応措置の断行を慎重に考慮する)」と中国人民義勇軍(弁護士)との連合軍による最終戦に移るかどうかの検討に入った模様。
176日後:どうやらオレとCOPYTRACKでは「間もなく」と言った時の時間尺度に大きな相違があるようで、何の報告もないまま半年もかけるとはずいぶんとご丁寧に熟考に熟考を重ねた“審査と評定”をなさっているようだ。それとも…実は国際情勢と連動していて、史上初の米朝首脳会談から続く融和ムードの間は「COPYTRACKも融和ムードで何もしない」と決めているのだろうか? そもそも速度戦という革命の大原則に照らすと、こんな仕事の進め方では「なぜこうなるまで…理解できない。革命的気風がなく、主人らしい仕事ぶりではない」と激怒して『大同江すっぽん養殖工場』の支配人のように銃殺してしまおうか?と思い始めていた矢先、ようやく人民軍総参謀部から連絡が入った。実に176日ぶりの連絡である。
日本の法的措置が再開いたしました。長らくお待たせしてしまい申し訳ございませんが、法的措置を希望される場合は手続きを進めますので、こちらのメールにご返信いただけますようお願いいたします。今月中にご返信をいただけない場合はケースをクローズさせて頂きます。
うむ、どうやら人民軍総参謀部は、将軍様のオレにすら「まもなく次の超強硬対応措置の作戦会議を行います」などと偽情報を流して半年間放置していたが、実際には裏で作戦そのものを一時停止していたようだ。「作戦を停止していたなら停止していたで一言報告しろ!」と、正直イラッとしたが…よく考えたら敵を欺くにはまず味方からなのだろう。きっとこれも帝国主義サイト側への情報漏えいを見越して敵を撹乱しようとする諜報戦の一環であって、けっしておざなりだったわけではないはずだ。法的措置を『再開』どうこう以前に勝手に『停止』していたことすら初耳だが、「今月中に任務続行希望の連絡がなければ作戦を中止し任務完了とします」などと意味不明な超強硬姿勢を見せてくる辺りは、さすが猛々しい我が軍である。
任務を続行せよ!
61日後:おや?また放置プレイを再開したのだろうか?と思い始めた頃。ようやく、超強硬対応措置として中国人民義勇軍&ソビエト連邦軍(弁護士)に参戦を要請し…2発のムスダンが着弾してもなお完全無視を決め込む帝国主義サイトに対して決戦の火蓋が切って落とされた。
いざ、共産戰隊発進!!
3人が3人とも赤レンジャーという共産戰隊による総攻撃だっ!!
161日後:そして現在、再びの絶賛放置プレイ中である。本案件は共産戰隊の手にゆだねられた(らしい)が、具体的な攻撃は一切不明で全くもって何をしてるか?は謎である。
最初に先軍対応依頼をしてから、すでに453日が経っている…
資本主義という毒に冒され、速度戦という革命の大原則を忘れ去った反革命分子と疑われてロケットランチャーで爆殺粛清されても文句は言えまい。
あの世で主席様も嘆いておられるはず…
また進展があったら続報を書こうと思うが、それがいつになるかは分からない。
キャラ設定が思想的に気に食わないという方のために、逆バージョンで書こうか?
…我が帝国陸軍の機密ファイル25点を盗み出した共産主義サイトを発見。画像を精査したところ労農赤軍参謀本部の諜報員による仕業と判明。
直ちに特務機関COPYTRACK(通称C機関)に赤狩り対応を依頼。
我等臣民一億鉄石の団結を以て蹶起勇躍し、国家の総力を挙げて征戦の事に従ひ禍根を永久に排除すべし!
(以下、キャラ設定以外の内容は全て重複するので割愛)