コロナの花は油断の闇に咲く

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意識を朦朧とさせながら担ぎ込まれた病院…

「聞こえますか?!」

話しかけてくる声に反応して必死に焦点を合わせていると、オレを救おうとしてくれている医者と目が合った。

あれ?すでに三途の川を渡っちゃってます?

そう思っちゃうだろうな…

さすがにシュノーケル部分は取って使うと思うが、現場は笑うに笑えない状況である。

 厚労省、医療用ガウン代用で「雨がっぱ」認める

ガウンは体を覆うことができる雨がっぱなどで、ゴーグルはシュノーケリングマスクなどで代替可能

医者が雨がっぱを着てシュノーケリングマスクをつけてる国、ジャパン。

かつて大日本帝国として領土を拡張し、その後は世界2位の経済大国にまでなった国の成れの果て。これで医者が着ている雨がっぱにミッフィーが沢山プリントしてあるのを見たら、色んな意味で絶望しか覚えなさそうである。

さすがに雨がっぱとシュノーケリングマスクはまずいってことで、そのうち学徒動員が復活したりして…どうせ学校も休みでやることないだろ?って…

決戦ノ現段階ニ即応シ…今後一年常時之ヲ勤労其ノ他非常任務ニ出動セシメ得ル組織的態勢ニ置キ…必要ニ応ジ随時活発ナル動員ヲ実施ス

マスク工場に学徒動員して、マスクの耳のところのヒモをくっつける単純作業とかをひたすらやらされるの。

さすがに今の時代は問題になるって?

じゃあ、日本人がダメなら外国人にしよう。

 外国人技能実習生もマスク製造の業務可能に

実習生に関連業務としてマスクの製造を認めることを決めた

日本に来てまでマスクを作って得られる技能って何だよ!?

ほぼ徴用工じゃん。

もうこうなったら、かつての国策標語も復活させちゃおう!

持久で一貫 長期へ突貫

この時 この意気 この力

燃ゆる団結 長期の固め

【昭和13年 名古屋新聞社】

けっこう今の状況でもいけるな…一貫と突貫で韻を踏んでるからラッパーに言わせよう。

俺もお前も 興亜の戦士

驕るな弛むな 戦はながい

一億の 肩にしっかり 長期戦

力だ 意気だ これからだ

【昭和14年 河北新報社】

これも“興亜の戦士”さえスルーしちゃえば全然いける…

その日その日が 興亜の貢

笑顔で耐へよ 長期戦

日の丸胸に 自粛を楯に

【昭和15年 日本工業新聞社】

『自粛』という流行ワードも入ってるから今向きとも言える。

大政翼賛会の決戦スローガンなんか、一部をアレンジすれば今でも使えそう。

この一戦 何が何でも やりぬくぞ

見たか戦果 知つたか底力

進め一億 火の玉だ

屠れコロナ われらの敵だ

戦ひ抜かう コロナ戦

この感激を 増産へ

「増産へ」って、マスクのことを連想させるからピッタリじゃね?

同じ大政翼賛会のスローガンでも、一部アレンジしても使え無さそうなのもある。

突け コロナの心臓を

今に見ろ 敵の本土は焼け野原

撃滅へ一億怒涛の体当たり

怒涛の体当たり、それはもう濃厚接触です。距離を保たないといけないから、今の時代。

昭和9年に作られた標語も『性病』という単語を『コロナ』に変えただけで…あら不思議!

コロナの花は 油断の闇に咲く

恐れよコロナ 忘るな予防

青春の駒に 予防の手綱

瞬間の享楽 一生の悩み

コロナ身の恥 国の恥

【性病予防協会】

油断の闇に咲く…かっこいい表現。

戦中の『国防婦人会』よろしく『コロナ自警団』が政府の自粛要請に応じないような非国民を制裁せんとする様や…

「一億怒涛の体当たり」よろしく「今は皆で一致団結して頑張ろう!」的なノリを見ていると…

中身は違えど“国難”という意味では共通した状況の下では戦中も今も似たような社会的雰囲気だったんじゃないかな?と想像したりして。

では最後に、昭和16年の北海道新聞社の標語(一部アレンジ)でお別れです。

一億抜刀 コロナ打倒

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