ドラゴンの腱をつかむ

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前回からの続きで、存在するかどうかも分からないクメールマッサージの伝統的キ○タマ奥義を探すという…読むだけ時間のムダになる調査記録。

ついに発見?!という話。

まずはクメール語で検索してみた。

ម៉ាស្សា(マッサージ)+ពងស្វាស(睾丸)

ヒットしたのは16,400件。

ただ、これだと範囲が広すぎて邪道なエロ系関連の情報ばかり。

例えば…

ហាងម៉ាស្សា ដាយ​មិន ដែល​ល្បី​នៅលើ​បណ្តាញ​សង្គម​ត្រូវបាន​បិទ​ជាបណ្តោះអាសន្

SNSを使って集客していたプノンペン市ドンペン区の『ダイヤモンド・マッサージ』にガサ入れがあって、性的サービスを行っていたとして営業停止をくらったというニュース。

写真を見る限り「そういうお店でしょうね」としか思えない。

ហាងម៉ាស្សាយីហោ “Flowery” លួចបើកម៉ាស្សាលឹង្គធ្វើឲ្យជនជាតិអាមេរិកម្នាក់ស្លាប់

こちらは、74才のアメリカ人フレデリック・ネマーガットが、プノンペン市ドンペン区にある『フラワリー』なる特殊マッサージ店へ行き、真っ昼間からオイルを使ったヌルヌル睾丸&陰茎マッサージを受けて…リアルに昇天してしまったというニュース。

死因は心臓発作ということで、イッてから逝ったのか?イク前に逝ってしまったのか?気になるところだが、イッた直後に逝ったっぽいので…きっとフレデリックおじいちゃんも「わが生涯に一片の悔いなし!!」と旅立って行ったに違いない。

ただ、故人の運転免許証をモザイクなしでネットに晒すカンボジアの恐ろしさよ。マサチューセッツ州レディングの自宅住所まで晒されてしまうメリットは…思い付く限りだと「故人もきっと『華やか』に旅立たれたことでしょう、最期の地が『フラワリー』だっただけにね」と弔電を送れることくらいしかない。

もう少し範囲を狭めるために検索ワードを変えてみた。

ខ្មែរម៉ាស្សា(クメールマッサージ)+ពងស្វាស(睾丸)

ただのマッサージではなく、クメールマッサージに限定しただけでヒット件数は8,280件と半減。

ខ្មែរម៉ាស្សា(クメールマッサージ)+បញ្ហាលិង្គមិនឡើងរឹង(ED)

この検索ワードでもほぼ同数の7,720件。

もちろん全件を見たわけではないが、ドメインを見て判断したり、画像検索を使ったりしてみたが、オレが探している“クメールマッサージの奥義”としてのキ○タマッサージは見つけられず。

まてよ…そもそもクメール語による情報発信自体が少ないんじゃ?

その国の情報は現地語による発信が一番充実しているとも限らない。カンボジア人がネットを『使っている』ことと、『クメール語で情報発信している』ことは全くの別モノ。

調べるなら英語か? いや…今のカンボジアだったら中国語くさいな。

試しに中国語で検索をかけてみた。

柬埔寨(カンボジア)+按摩(マッサージ)

ヒットしたのは434万件!!

やはり思った通り、クメール語とは桁違いの情報量だ。

さらに睾丸(日本語と同じ)を加えると…

30万件に絞り込まれた。

検索順位1位だったサイトは、プノンペンにある東山泉健康養生会館なる場所を紹介していて、健康養生会館というジジババが好きそうな名前からしてエロ要素皆無で期待が持てそう。

説明文をみると「传统的抓龙筋按摩,技师会按摩你的睾丸、输精管、会阴等部位…」と書かれている。

なになに?「伝統的ほにゃららマッサージは、技術者があなたの睾丸などをマッサージ…」だと!?

ついにクメール奥義を見つけたかっ!?

『传统的抓龙筋按摩』(伝統的抓龙筋マッサージ)の赤字部分が、このマッサージの固有名詞だろう。

Google翻訳で『抓龙筋』を日本語に訳してみると、『ドラゴンの腱をつかむ』。

『ドラゴンボールをつかむ』だったら言い得て妙だし、鳥山明感が出るが、ドラゴンの腱って何よ?

直訳するのではなく、もしかしたら熟語としての意味が別にあるのかもしれん…と、『龙筋』だけで意味を調べてみた。

【龙筋】清の乾隆帝もお気に入りだった山西省の500年続く干しキュウリのブランド名。宴会での四大乾物おつまみ。

は?

「お前の股の間で干からびているキュウリをみずみずしくしてやろうか?」的なマッサージなのか?

世の男性の9割くらいは女の前で「オッス!オラの乾燥キュウリっ!」と悟空の声真似をしながらパンツをスポーンっと下ろした経験が…ねーな。

意味が分からないので、分解せず『抓龙筋』のワンセットで中華wikiの快懂百科で調べてみると…

「泰国正宗的传统按摩手法(タイの本格的な伝統マッサージ手法)」だって。

タイ?!

よく読むと、なんのことはないタイ古式のジャップカサイのことであった。

チッ…ついにクメールマッサージの奥義を発見したか?!と、ぬか喜びしてしまった。

というか、『ジャップカサイ(จับกษัย)=つかむ(จับ)+老廃物(กษัย)』を、『抓龙筋=つかむ(抓)+ドラゴンの腱 or 干しキュウリ(龙筋)』と、中国語ではつかむ対象を勝手に替えてやがる!!

勝手に替えるなら、せめて『抓龙珠』(ドラゴンボールをつかむ)にしておけよ。

柬埔寨(カンボジア)+抓龙筋(ジャップカサイ)

この組み合わせで検索してみると、どうやらカンボジアにもタイ古式のジャップカサイが出来る店が何軒かあり、タイ資本の店も進出しているようだ。

ただ、クメール式の奥義の発見には至らなかった。

まてよ…そもそもクメールマッサージに限定して探していたが、前提が違うんじゃ?

タイ古式マッサージがあくまでタイ伝統医学の下位分野であるように、伝統医学という上位概念で捉えた方がいいのかもしれん。

調べてみると、カンボジアにはクル・クメール(គ្រូខ្មែរ)=クメールの先生と呼ばれる師資相承の伝統医療師がいるらしい。

1970年代のポル・ポトの内戦時代には多くの医療従事者が殺害され医師は43 人しか残っていなかったと言われ、「現代医療」も「伝統医療」も書物を含め全てを失った。【高崎健康福祉大学紀要 第18号】

医師がほぼ皆殺しにされたポル・ポト時代にはクル・クメールがカンボジアの医療を担っていたようだが、クメール医学写本などの歴史的史料は全滅。

一言でクル・クメールと言っても実際には役割によって色々と分類があるようで、黒魔術系(គ្រូធ្មប់)からイタコ系(គ្រូចូលរូប)、骨折だけ対応する(គ្រូបាក់បែក)などジャンル別クル・○○がいるようだが、一般的にはハーブ等を使った伝統医療師のことを指すみたい。

ハーブだけじゃなくて、牛の糞尿パターンもあるみたいだけど。

ということで、試しにクメールマッサージではなくគ្រូខ្មែរ(クル・クメール)にして検索してみたところ…

色んな種類の木片を大量に抱えたクル・クメールがカメラに向かって何か語りかけている『性機能障害の方はお電話ください』というタイトルの総再生回数50回の動画を見つけた。

多分、手に持った生薬を調合してやる的な話だと思うが、手に持っているのが牛の糞じゃなくて良かった。「木片を食わされる」とか全然面白くないから興味もわかないが、「牛糞を食わされる」となると絶対にイヤだけど…ちょっと面白いんじゃ…という葛藤が生じちゃうから危険。

いや…やっぱり、いくら面白くても食わん!!

結論:クメールマッサージにはキ○タマを引っ張るマッサージはないが、クル・クメールに頼めば性機能改善薬を作ってくれそう。

分からないけど、もしかしたら“かつては”クメールマッサージにもあったのかもしれない。それが、植民地時代やポル・ポト時代を経て消えた可能性もありそう。歴史的史料が全滅している以上は「かつて存在していたかどうか」も分からないし、復活も絶対にないだろうけど。

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