いよいよお散歩の限界が近づいてきた。
日射しがぜんぜん5月じゃない!
今回、港区白金台(しろかねだい)から目黒→五反田とお散歩するつもりで出かけたが、強烈な太陽光にやられて白金台を出る前にギブアップ。
つまり、白金台を出てすらいない。
一応は8.5km、1万歩を歩いているが書くことがない。
そこで、そのうち別で書こうと思っていたタイの音楽とムリヤリ合体させてみることにした。
お散歩+音楽で一石二鳥か、二兎を追う者は一兎をも得ずか。
白金台をお散歩しながら聴く音楽として、タイのロック・バンドADORAの『不思議な夢』はどうだろう?
ADORAはボーカルも含めてメンバー全員タイ人だが日本語で歌うバンド。ギターだけ日タイのハーフだけど、実は日本語は少ししか話せない。
ボーカルのGTが日本に留学経験があって、日本語の歌詞をほぼ全て作っている。
日本語曲として違和感はないが、ちょっと違うな……
哀愁が強めで、白金台お散歩のBGMとは違う。
白金台で最初に行ったのがここだ。

へー、こんなとこあるんだぁ〜!と思うような重厚感ある建造物。

内部はこんな感じ。
これは旧公衆衛生院(昭和13年)の建物。
現在は港区郷土歴史館とかが入ってる複合施設「ゆかしの杜」になっていて、入場無料で誰でも入れる。
そして、隣にあるのが旧伝染病研究所(昭和12年)。

現在は東京大学医科学研究所になっている。
隣同士と言っても、入り口が違ってて行き来できなかった。

すぐ右側に旧公衆衛生院が見えてるから門から入ったら、柵で仕切られてて行けない。
もともとは同じ敷地内にあったんだろうけど、今では旧伝染病研究所は東大の敷地に、旧公衆衛生院は港区の敷地になってるっぽい。
旧公衆衛生院も、旧伝染病研究所も、設計したのは同じ人で内田祥三らしい。
代表作は東京大学安田講堂だって。
東大のお抱え建築家か?!と思ったら、東京帝国大学総長だった……
なるほどねぇ~と思ったのが、今は東京大学医科学研究所になっている旧伝染病研究所。
ここって新千円札の肖像画になってる「近代日本医学の父」北里柴三郎が作った私立の研究所が元だったらしい。
それが私立から国立になって、北里は所長に。
1914年(大正3年)、政府は事前に一切相談もせず、国立伝染病研究所を東京帝国大学に移管することを決定(伝研事件)。
これに反発した北里柴三郎や研究者たちが一斉に辞職。
地図を見ると、東京大学医科学研究所(白金台4丁目)からわずか500mくらい北、まさに目と鼻の先に、北里柴三郎が作った北里大学(白金5丁目)がある。
そういう経緯で、この位置関係なのね!?
伝染病研究所を作った北里柴三郎→政府が勝手に東大に移管を決定→移管されて今は東大医科学研究所→一方、決定に反発した北里は伝染病研究所所長を辞職して、私立北里研究所を設立→それが今の北里大学の前身
全部すげー近場で済ませてる!!
バチバチの白金対決じゃん!と思ったら、偶々っぽいな。
伝染病研究所が私立から国立になった時に、国が白金台に土地を用意。
一方、白金にはもともと北里柴三郎が経営する病院(今の北里大学)があったから、伝染病研究所を辞職した後、自分の病院に戻って私立北里研究所を設立しただけ。
なんだ、東大の目と鼻の先に北里大学を作ってやった挑発的な話かと思ったら違った。
白金台は高級住宅街で落ち着いた雰囲気なので、もう少しチルい曲の方がいいかもしれん。
今、むりやりお散歩をタイの音楽に結び付けようとしてます。
タイのインディー・ポップ界からナムチャとか。
ADORAがJ-Rockに影響を受けているように、80年代のシティポップの影響もあって、自分たちの音楽ルーツとして日本語をあえて混ぜ込む例が散見。
あとは単純に、巨大な日本の音楽市場を狙った戦略的なアプローチもあるだろうけど。
もう少しテンポよく歩きたい場合は、キキとか?
80年代のシティポップ的なナムチャに対し、こちらは80年代のフレンチ・エレクトロ的。
ナムチャよりドライな感じ。
どうしよ……ここからお散歩への戻し方がわからん。
80年代のノスタルジーと言えば、新興宗教しかない!!
きれいに戻れた。
白金台に総本山があるのが、佛所護念会教団。
霊友会の流れを汲む法華系の新宗教。

東京大学医科学研究所から、でっかい日本庭園がある八芳園の前を通り過ぎて、明治学院大学に行く途中にある。

なんか気分が乗らなくて中に入っていない。
オレは暑さのせいだと思っている。暑いとなぜか色々と面倒くさくなる。
なお、佛所護念会教団の総本山辺りも高級住宅街だ。
クソ狭い路地のくせに運転手付きのセンチュリーが通ったりして、政治家とか住んでるのかな? 普通、金を持っててもセンチュリーは乗らんだろ。
総本山の裏になるのかな? 路地を入っていたところにあった大邸宅!!

もはやジャングルじゃん!!
高級住宅街と聞いてイメージするのはこういう家が建ち並ぶ街。
千代田区番町が日本屈指の高級住宅街なのに「あれ?」と拍子抜けするのは、こういう家が並んでるわけじゃないところが大きい。
ただ、いわゆる高級住宅街と呼ばれるところは学校が多いことに気が付いた。
白金台で言えば、最初に書いた東京大学医科学研究所と北里大学の間に、お嬢様学校の聖心女子学院がある。総本山のほぼ目の前には明治学院大学がある。
番町と言えば、白百合学園、女子学院、雙葉学園という中高や、大妻女子大学というお嬢様学校があるし、二松學舍大学や家政学院がある。
目白も、学習院大学の前に川村学園があったし。
どこも武家屋敷があったところだから、広い土地を確保しやすかったってことか?
お散歩をして思ったが、高級住宅街もそうだし、白金台はけっこう緑が多い。
東京都庭園美術館や、国立科学博物館附属自然教育園も森だし、八芳園も日本庭園だが1万坪の庭である。
お洒落なカフェやショップが並ぶプラチナ通りもイチョウ並木の道だ。
プラチナ通りを歩くなら、ジェームス・アリンがいいかも。
欧米のAORやフュージョンを日本の感性で解釈したシティポップ。そのシティポップをタイの感性で解釈して、それが世界的な80sリバイバルの中で欧米で人気を博す。
タイ特有のリラックス感と、80年代日本への憧憬がミックスした音が、“新しい”オリエンタルに感じるのかも。
だが、残念なことにオレはジェームス・アリンを聴きながらプラチナ通りを歩いていない。
まず、ジェームス・アリンを聴いていない。
そして、プラチナ通りも歩いていない。
ちょうど太陽の位置的にプラチナ通りに日陰がないのを見て、歩くこと自体を諦めた。
白金台に行ってプラチナ通りを歩いていないお散歩の記録と、むりやりお散歩とタイの音楽を合体させてみた挑戦の記録。

