貧者を食いものにして奴隷制度に加担しよう!

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10年以上前に貧困者向けに小口の融資を行うマイクロファイナンスが流行りました。

最も注目を集めたのは、グラミン銀行と設立者のムハマド・ユヌスがノーベル平和賞を受賞した2006年頃じゃね?

以前、マイクロファイナンスに興味があって色々な本を読んでみたことがあるんだけど、その中でもこの本が特に興味深かった…

貧者を救う画期的なシステムであるはずのマイクロファイナンス(小口金融)が、「無法地帯」と化している。収入改善に何の貢献もしない商品を買って利子60%のローンに苦しむ人々、完済しない限り引き出せないという悪質な預金システム…… ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の創設者、モハメド・ユヌス自身でさえ、一部のマイクロファイナンス業界を貧者に群がる「高利貸し」として批判する。グラミン銀行をはじめ、あらゆるマイクロファイナンスの組織で働いてきた著者が、その悲惨な現状を豊富な実例を交えて告発した衝撃のノンフィクション!

確かに…流行っていた当時は「マイクロファイナンスを批判することは、貧者救済を批判すること」的な風潮があって、ただただ盲目的にもてはやされていたような気もします。

かつてはマイクロファイナンスで貧者から暴利をむさぼれるのは一部の投資家だけの“特権”でしたが、最近はクラウドファンディングを通じて一般投資家も貧者に群がることが出来るようになってホント良い時代になりました。

さて、貧者から金を巻き上げたうえに奴隷化までしちゃう、まさに夢のようなシステムが日本にはあり、我々もそのシステムに乗っかることが出来ます。

日本が世界に誇る現代版奴隷制度といえば外国人技能実習制度でしょう。

日本が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としています。(厚生労働省)

あくまでオレたち先進国の技能や技術、知識を途上国のオマエらに教えてやるという善意であって、決して人手不足解消低賃金労働者確保のためではないのでそこは絶対に間違えないように!

その証拠に、コンビニエンスストア各社が加盟する業界団体「日本フランチャイズチェーン協会」が、外国人技能実習制度の対象に「コンビニの運営業務」を加えるよう国に申請するなんて話もあったくらいです。

ローソンの竹増社長も「コンビニ業務を身につけて自国に帰れば、その国の小売業で活躍できる」と朝日新聞の記事で語っています。

ちょっと海外のことはよく分からないんですけど、やっぱ途上国って未だにそろばんとか暗算で会計してるんですか? それなら“レジを打つ”という先進国ならではの革新的な技能も役に立ちそうですよねっ!!

「あいつ、レジのボタンを押せるようになっちゃって…特殊技能を身に付けて日本から帰ってきやがった!」と、地元でもウワサになるんでしょう。

先進的なオレ様が教えてやるわけだから、後進的なオマエらはありがたく黙って働いておけばいいのであって「給料が欲しい」とかナメたこと言ってんじゃねーよ!って話です。

たった1年働いたくらいで「有給を取りたい」とかナメたこと言ったら、房総振興協同組合(千葉県鴨川市)がやったように強制帰国させてやんぞ!って話です。

要は、教えてもらってる分際で人権とか贅沢なこと言ってんじゃねーよ!ってことですね。

厚生労働省が監督指導した外国人技能実習生受け入れ機関の内、毎年7~8割が労働基準関係法令違反をしているという事実はつまりそういうことなわけです。

時給300円で働かせるとか、1か月の時間外労働130時間とか、支配階級である日本人に同じことをしたら大問題になるようなことも、どうせ中国人とかベトナム人とかミャンマー人でしょ?

暗に人種差別でもある奴隷制度を、建前と本音の使い分けという先進的な技法によって現代の世に華々しく甦らせた日本はさすがクールジャパンを名乗ってるだけありますね。

この奴隷制度を活用することで、本来ならば市場から淘汰されるべき競争力を失った会社も市場原理に抗ってムダに存続させることが出来るという素敵なメリットもあります。

さて、そんな日本にやってくる奴隷から我々民間人がさらにお金を巻き上げることで、挙国一致体制となって国家主導の奴隷制度を皆で下支えしようではありませんか!!

現在マイクロファイナンスは、クラウドファンディングで不特定多数の一般投資家から資金を調達する手法に主軸を移しつつあります。

SBIソーシャルレンディング社の取り扱うカンボジア技能実習生支援ローンファンドもそのひとつです。

カンボジアの未来を担う人々に、日本で技術・技能・知識を学ぶ機会を提供し、「ソーシャルリターン」の創造を目指すことを目的としています。(SBIソーシャルレンディング)

出光興産とクレディセゾンの合弁会社である出光クレジットという会社があります。

この出光クレジット社のカンボジア現地法人である出光セゾンマイクロファイナンス(カンボジア)有限会社が、まずカンボジアで奴隷として日本にやってくる“未来を担う人々”にお金を貸し付けます。

奴隷になるためには研修が必要なので、奴隷は研修費用等を支払う必要があるんです。大体ですが、平均すると50万円くらいはかかるようです。

奴隷は買うものではない、お金を払わせて奴隷にする…

高コストだったかつての奴隷制度の弱点を克服したまさに画期的なシステムですねっ!!

そんな出光セゾンマイクロファイナンス社から借金をした奴隷たちには当然のことながら返済義務が発生しますので、その借金返済のためのお金を貸してあげるのがSBIソーシャルレンディング社です。

奴隷ごときのために、何と慈悲深いのでしょう。

我々は、SBIソーシャルレンディング社のカンボジア技能実習生支援ローンファンドに出資することで、その借金返済のための貸付金を支えてあげるのです。

こんなにお役に立てる上に、予定利回りは10.0%!!

我々末端の一般投資家でさえ利回り10.0%なのに、さらにSBIソーシャルレンディング社の取り分、出光セゾンマイクロファイナンス社の取り分を考えると、カンボジアの奴隷たちは一体どれだけの年利で借金をすることになるんでしょ?

分かっていることは、カンボジアの奴隷たちは元利均等方式で12回払いで返済するということだけ。

仮に年利15%で50万円を借りたとすると…単純に月々の返済額は4万5129円(最終月のみ4万5125円)で、総返済額は54万1544円。

ただ、実際には融資実行手数料等の名目で利息収入以外にも奴隷たちから集金できるので、年利15%だったとしても実質年率は30%を超えるかと。

さぁ、ここからが大詰めです。

返済額4万5千円を時給300円で稼ごうとなると、月の労働時間は150時間。

1日8時間労働で計算すると19日は働く必要があります。

つまり月に19日は借金返済のためにタダ働きしているも同然になると。

別の言い方をすれば、19日間の奴隷たちの労働で得た利益は【1】奴隷の受け入れ会社、【2】マイクロファイナンス会社、【3】投資家で分配することで、ご主人様である日本人たちだけで利益の総取りをすることが出来ます。いわゆるwin-winな関係ってやつですね。

さらに、奴隷が必然的に長時間労働せざるを得ない環境が出来上がるということは…

まさに完全に奴隷として詰んだ状態の完成です。

クールジャパン最高っ!!

ただ問題がありまして…

カンボジア奴隷に貸し付けた内の9.5%が延滞中(2018年1月時点)になっている模様です。

もちろん遅延損害金として通常よりも高い利率で奴隷には払ってもらうことになりますが、未回収のリスクが依然として残るのと、回収にかかるコストも削減したい!!

やはりここは奴隷受入会社と結託して、月々の返済金を給料から天引きしてしまうのがいいかもしれませんね。

19日間は実質無給で働かせるのが、まさに奴隷制度本来の姿かも。

あとこれだけ延滞率が高いと心配になってくるのが、貸し倒れ(失踪)のリスク。

古今を問わず奴隷はすぐ逃げたがるから!!

そろそろ『コロシアムの地下に鎖で繋ぐ』とか『もし逃げたら市中引き回しの上、打ち首獄門』など抜本的な対策を考えないといけない時期にきているのかもしれません。

どうせ奴隷には人権なんてないから、問題ないでしょ?

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