バックパッカー情報伝達手段の変遷【4】たぶん今はこんな感じ

スポンサーリンク

2000年代のホームページ事情を書いた前回に続く最終回。

最近のバックパッカー事情を全く知らないので、あくまで「こんな装備とかやり方で情報発信してるんじゃないの?」という想像で書く。

通信速度の進化

アナログ回線でMAX56Kbpsだった通信速度の時代など遥か昔のこと。

speedtest.netの統計値によると、2018年1月現在の下り通信速度の世界平均は41.88Mbps(固定回線値)。アナログ回線だった時より、世界の通信速度は747倍速くなってる。

世界的に前年比で30%も速度アップしてるらしいが、モバイル通信速度に限って言えばラオスでは2017年に前年比249.5%の大幅な速度アップを記録したとか。

そんな世界的な環境変化のおかげで、バックパッカー的にもかつて旅行『記』と呼んでいたようにテキスト主体だったコンテンツが、写真動画も当たり前のように配信できるようになったと。

2000年代半ばは通信速度のせいで写真はいかにファイルサイズを小さくするかに尽力してたけど、今はそこまで気にしなくてもいいし。

全然知らないけど、今だと・・・メインは(旅だからオフラインを前提にして)ローカル環境を構築したWordPressでWebサイトを作りながらも、サイトへの誘導を狙ってツイッターやインスタグラムなどのSNSやユーチューブやVimeoなどの動画サイトを絡めながら的なスタイルとかが主流なのかな?

最低スマホ一台で全部出来るけど、普通はPCとスマホの二台持ち。少しこだわる人であれば、それに加えて一眼レフ、スタビライザー、アクションカメラ、折り畳み式ドローンあたりを持ってるとか?

Photo by Sebastien Gabriel on Unsplash

昔は『どこなのコム』とかのサービスを使ってマニュアルでやっていた位置情報の共有も、今はサイトに埋め込んだマップ上にスマホのGPSを使って自分の現在地を表示させる形で出来ないのかな? グーグルマップの『現在地を共有』を友達限定じゃなく、不特定多数にしてサイト上で晒すようなサービス。さすがにピンポイントで自分の位置を不特定多数に晒すのはイヤだから、都市や国単位での表示にするとか、位置情報を偽装してわざと実際の位置とずらして表示させる・・・とか、普通に出来そうだし、そういうプラグインありそう。オレが知らないだけかもしれないけど。

あと中国やアフリカとかを旅するなら、検閲やインターネットシャットダウン対策にVPNプロバイダーと契約して定期的に更新できるように保険をかけてるとか普通かな? ここ数年、アフリカ(主に西アフリカ)ではインターネットのシャットダウンが増加傾向にあって、カメルーンでは一部の州で政府への不満を封殺するために去年はまず1回目として3カ月連続シャットダウン、2回目として10月1日から今に続くシャットダウンを継続してるらしい。南米ベネズエラも同じ理由で短時間だけどシャットダウンしてる。

ユーチューバー

今だと、言わずもがな旅ユーチューバーとか普通にいるでしょうね。

一昨年か?バンコクで友達たちと飲んでて「子供はユーチューブが大好き」って話になって・・・

「マジで?!オレも子供たちに人気のユーチューバーになりてぇー!」

と思い、作戦会議をした。

オレがユーチューバーになったとしたら、どんな動画を投稿できるか?って皆で考えてみたんだけど、

ユズキンの○○やってみた!シリーズ『タイ古式マッサージの奥義ジャップカサイをやられてみた!』とか?

さすがに実際に奥義を受けている下半身を映し出すのはコンテンツポリシーに引っ掛かるだろうってことで・・・

白目を剥きながら「ぐぬぅぅう!」と悶絶するおっさんの顔アップをひたすら垂れ流す動画になっちゃうけど。

せめてワイプに施術するオカマの顔アップをはめ込んで、オカマがグッと力を込めた表情にシンクロしてオレも悶絶するとか。

これはこれで一部の子供たちに熱狂的ファンを作れそうな気もするが「誰が見んねん、そんな動画!!」と完全否定され、泣く泣くユーチューバーになる夢を諦めた悲しい過去がある。

頭にGoProをつけて上海のぼったくりカフェに行ってぼったくられて、支払を拒否して、チンピラ店員たち数人に胸倉を掴まれながら中国語でまくしたてられるのを・・・GoProならでは広角で映し出して視聴者がまるで自分が脅されているかのような追体験が出来る動画とか。

『ドキュメント55時間』って、ケニアのナイロビからモヤレまでの55時間をローリーの荷台で荷物以下の扱いを受けるオレら乗客たちを映し出すことで、人間の尊厳とは何か?を子供の皆さんと一緒に考えてゆきたい社会派メッセージ色の強い動画とか。

いくつか考えたんだけどな・・・どれもポップさが不足している。

言語縛りからの解放

ユーチューバーになる夢はどうでもいいとして、話を戻すと・・・テキスト主体のコンテンツって言語縛りがある。

このブログは日本語使いの人しか読めないわけで、英語使いや中国語使い、フランス語使いをターゲットにしたテキストコンテンツとはターゲットの分母の大きさがまるで違う。分母の規模でみればバハサ(インドネシア語)使いと同じ大きさの中で情報発信してるだけ。

それに比べて写真は言語縛りがないし、動画も中身によってはそこまで言語縛りがない。インスタグラムの流行だって、この部分が影響している側面は大きいように思う。

そういう点では今の方が配信するコンテンツの幅が広がった分、やりようによってはターゲットの幅も広げられるのかも。

真のリアルタイム

もうひとつ、時間軸で考えてみるとタイムラグがどんどん無くなって、かつてオレが『リアルタイム旅日記』などと似非リアルタイム感を出していた頃と比べると本当の意味でリアルタイムでの情報発信も可能になった。

体験する ⇒ 文字化する ⇒ 配信する(3段階):テキストコンテンツ

体験しながら撮る ⇒ 配信する(2段階):インスタグラムでの写真投稿とか、ユーチューブでの無編集動画投稿とか

体験しながら配信する(1段階):ライブストリーミング配信

どれが良いとか悪いとかじゃなく、単純に選択肢が増えた。

シャウエンの青き街並みを4K対応VR動画で撮りながらライブストリーミング配信するとか。

中東の通信大手ZAINがモロッコで4G(LTE)サービスを展開してるから、Wi-Fiも絡めてとか複数回線でやれば不可能ではないでしょ。回線的に厳しいかな?

カメラ的には4Kでも8Kでも12Kでもいいんだけど・・・あとは通信回線的にそれに対応できる太さか?って話かと。

高解像度カメラ付ドローンでマチュピチュを空撮しながらライブストリーミング配信するとか。

まぁ、ドローン禁止だから実際にはムリなんだけど技術的には不可能な話ではないんじゃない? ペルーの通信会社Bitelの4G(LTE)カバー地域にマチュピチュも入ってる。

もちろん、何でもかんでもリアルタイムにしたら面白いか?というとそういうわけでもないと思うけど。

(実現が可能か不可能かは置いておいて)仮にモンゴル横断とか、サハラ縦断をする『歩きにすと(徒歩ダーでもいいけど、歩いて旅する人)』の頭にアクションカメラを付けてライブストリーミング配信したところで、それって・・・観てて面白いか?とは思う。

何日もずーーっと景色は変わらず・・・

耳に入ってくるのはひたすらハァハァという荒い息遣い・・・

それを見ることで感じる苦痛は、ある意味で歩きにすとの旅を追体験してることの証だ!とか言われても「オレは結構です」となる。

いずれにしてもテキストコンテンツが主体だった時と比べて、今は動画コンテンツも当たり前になってるから発信する側に『編集力』がないと厳しそう。

スポンサーリンク
広告(大)
広告(大)

この記事をシェアする

フォローする

関連コンテンツユニット
スポンサーリンク
広告(大)