汚れたダイヤモンド

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先週、ジンバブエのビティ財務大臣が首都ハラレで記者会見を開きました。

「公務員に給与を払ったら、国庫に217米ドルしか残っていない」

という悲しいお知らせでした。

今のレートで言うと2万円しかないと。

国庫ですよっ!?

財務大臣が記者会見を開いて、

「昨日、飲みに行ったらさぁ~、財布の中に2万円しか残ってなくて・・・」

っていうのだったら、まだいいんです。いちいちそんな情報を記者会見で発表してんじゃねーよ!とは思いますが、個人の財布の中身ですからわからんこともない。

ジンバブエという国家が、現金2万円しかないって!!

今年、ジンバブエは憲法改正のための国民投票をやりたいらしいんですが、国民投票には1億400万米ドル(約96億7200万円)の費用がかかるみたいです。

でも2万円しかないんで・・・

「国際社会に寄付をお願いする」

と言ってます。

新しい憲法改正案に関しては、公式には出ていないですが、非公式な情報では与党と野党の妥協の産物で玉虫色のしょーもない憲法になるみたいですけどね。ジンバブエの憲法学者によれば「くだらない改正案」みたいです。

多分、ムガベは今年の大統領選挙で再選しますよ。

まぁ、ジンバブエの憲法改正なんてどーでもいいでしょうから、国庫に2万円しかないジンバブエがどうやっているのか?ってお話をしましょう。

ジンバブエ国内の取引だと、食糧を確保するために売春するとか。まぁ、売春の対価が野菜ってことでもないみたいですけど、闇ダイヤモンド取引で稼いでいるトラック運ちゃん相手に体を売って1回3~4米ドルをゲット!!

自分と妹の学費を払うために売春する子供も多いとか。

ブラワヨから南アフリカまでの幹線道路を走った時も、トラックの休憩エリアとかには必ずケバい化粧をした女がいますからね。知らずに休憩してたら、暗闇から突然とんでもない化粧の女が現れて恐怖を覚えたりとかあります。

外国と貿易は、ずばりダイヤモンド

今、首都ハラレの国立競技場近くでショッピングモールとホテルが併設された建物が建設中です。

建設を請け負っているのは、安徽省外経建設(集団)有限公司という中国の会社。

そしてこの建設現場を警備しているのが完全武装のジンバブエ軍兵士たちで、ジンバブエ人のジャーナリストが近づいただけでカメラを押収されたりと面倒なことになるようです。

後日、軍の報道官が述べたところによると、このショッピングモールを建設しようとしているのは『アンジン投資会社』という会社だそうです。

この『アンジン投資会社』、中国政府とジンバブエ軍の合弁企業で、ジンバブエでダイヤモンド鉱山を所有・採掘する会社です。

中国とジンバブエ軍の出資比率とか詳しい情報は一切ない色んな意味でブラック会社なんですが、かなりのダイヤモンドの供給量があるとされています。

ジンバブエ軍の武器も含めた輸入品の対価を、ダイヤモンドで支払う構図になっていて、アンジン投資会社のダイヤモンド採掘所ではジンバブエ軍が労働力も提供しているという話です。

ジンバブエは中国から物やサービスを輸入⇒ダイヤモンドで支払い⇒中国はダイヤモンドを国際市場で現金化

ちなみに、アンジンのダイヤモンドは生産過程がブラック過ぎて『汚れたダイヤモンド』とか『黒いダイヤモンド』と呼ばれていますが、色々と抜け道を使って国際市場に出回ってるみたいですけどね。

そもそも、ジンバブエ自体が欧米から経済制裁をされているのでジンバブエ産ダイヤモンドは禁輸対象なんですけど。

この『アンジン投資会社』、ジンバブエで航空会社も設立するみたいです。もうすっかりジンバブエ経済は中国に乗っ取られているようで・・・

もともと、ジンバブエにはジンバブエ航空というクソみたいな国営航空会社がありました。「ありました」と過去形なのは、2012年に経営破綻しちゃったんです。

アメリカの会社から未払いのままになっている飛行機の修理部品の代金120万ドル(1億1千万円)を請求されてて、ジンバブエ航空の飛行機がロンドンの空港に降り立った時に、

「払わないなら飛行機を競売にかける」

と、降り立った飛行機がそのまま抵当として押収されちゃったんで、飛行機がなくなっちゃったんです。

他の飛行機も、外国に飛ばしたら抵当で押収される可能性が高いっていうんで、外国に飛ばせなくなっちゃって結果、破綻。

『アンジン投資会社』は、「新しい会社ではジンバブエ国営航空で働いていたパイロットや乗務員を雇いますよ」と言っています。

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